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学びの哲学

「学び合い」が実現する究極の授業

学びの哲学

定価 1,998円(税込)

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著者 嶋野 道弘
出版年月 2018年01月
在庫 未刊・予約受付中

雑誌最新号

時代を超えて変わらない、誰もが認める「いい授業」がある!
それこそが、「主体的・対話的で深い学び」の真の姿
[一瞬のひらめき][新たな着想][踏み出す勇気]
自由自在に紡がれる「深い学び」の授業づくり
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「授業とは何か?」
「学びとは何か?」
「子供とはどのような存在なのか?」
 この根源的な「問い」に答えるのが、本書の最大のミッションです。
 現場教員、指導主事、教科調査官、視学官、大学教授という様々な立場から、半世紀にわたって試行錯誤し、具体の実践に関わり、温かなまなざしで見続けてきた著者が、「学ぶとは何か」を明らかにします。
 やわらかで、しなやかな独特の文体で織り成す「嶋野ワールド」
 その豊かな世界観から、数々の実際の授業、具体の子供の姿を通して見えてくる「いま」と「これから」の姿をつなぎます。

ここでは、本書の一端を抜粋して紹介します。
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■「見通し」
 「見通し」は本時の学習の予測であり洞察です。どのように学ぶか、自分はどうか、などが意識されます。それは自己肯定感(自分の存在を認める)や自己有能感(自分はそれができるという期待や見通し)や自己効力感(自分は役に立つことができる)を刺激し、今、まさに始まろうとしている学びへの期待を高めます。

『こんな順序でやるんだな』は、「順序」の見通し。
『答えは○○かもしれない』は、「解決」の見通し。
『あのやり方でやればできそうだ』は、「方法」の見通し。
『今日はできるかもしれない』は、「解決と可能性」の見通し。
『自分はどうだろうか』は、自己関与の見通し。

 「向かっていく活動がきっとよい結果を導くだろう」という見通し(結果への期待)や、「向かっていく活動を自分はうまく行えるだろう」という見通し(効力への期待)が、子供を主体的に、そして意欲的にします。
 子供は目当てを確認すれば、自ら見通しをもとうとします。授業の成り行きや結果、それに対する自分自身のことが気になるからです。すなわち「見通し」の真意は、気になるようにする、ことにあります。

■「学び合い」
 学び合いは、自己の内に、緊張が走り、葛藤が起こり、喜び、安堵、充実、満足などが沸き起こります。また、叱咤激励、慰め、称賛などが行われます。
 自明のことですが、話し合う活動で発言しない子供はいるものです。そうした子供は自分の中で、自分がもう一人の自分と対話しているのかもしれません。教師は「手を上げなさい」「発言しなさい」と促すだけでなく、自分がもう一人の自分と対話しているかもしれないことに着眼すべき理由がここにあります。
 学び合うことの要諦は、いかに自分を感じながら学んでいるか、にあるのです。

 自分が自分自身、友達や対象と関わり合い、そこでの「ふしぎ」という疑問、「なるほど」という納得、「そうそう」という共感、「おやおや」という驚き、「こうかもしれない」という推理、「こうしたらどうかな」という創意工夫などをたっぷりと経験する中から、学びの実感は湧き起こってきます。そうした経験に立脚した知力こそが確かな学力―「知識・技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力・人間性」―になります。

■「学ぶ意味」
 人間は「意味」を食べて生きる生き物です。「ぼく(わたし)にとって意味がない」と感じられることを長期間続けることはできません。「自分にとって意味がある」という有意味性は、試行的で持続的な態度を生み出すのです。
 心ある教師は「子供のために」と思って日々の教育活動に取り組んでいます。しかし、それだけで教師を続けるのは大変なことだろうと思います。有能な教師は、「自分にとって意味がある」と感じて取り組んでいるのではないかと思うのです。
 「意味を食べる」とは、他人事を自分事にすることです。
序章

第1章 授業改革の理念・理論と方法

45(50)分の授業改革
 1 授業進行の段階と意味
 2 目当て・見通し―気になる状態を創り出す―
 3 学び合い―アクティブな活動を創り出す―
 4 まとめ・振り返り
授業改革を支える理念・理論
 1 「学び合う」ということ―ボトムアップ的学び論―
 2 対話的な学び
 3 思考の可視化
 4 存在を際立たせる―平等と不平等―
 5 学びの実感―生き生きとありありと感じる―
 6 人間的な視点からの学び―有意味性・可能性―

第2章 授業の実際と授業づくり

学び合いで創り出す究極の授業
 1 主体性を引き出す手立て
 2 必然の状況をつくる(学習問題をめぐって)
 3 学び合う素地をつくる
 4 深い学びの過程(詩を文化的に学ぶ)
 5 肯定的子供観に立つ
 6 教えること・学ぶこと
 7 教師の出どころと出方
「見方・考え方」を働かせる深い学びの授業
 1 「ものの見方・考え方」を働かせる
 2 「観察する」ということ
 3 「命」を学ぶ
「授業展開の基本形」を共有した学びの授業
 1 授業展開の基本形(スクール・スタンダード)
 2 学びは「過程」にある
 3 生活や社会とつながる学び
 4 学びの実感

第3章 学校と地域・社会がつながる子供の学び

社会に開き、アクティブな学びを実現する―「江尻流そうじ大会」の開催
 ◆主体的・探究的な学びの実現と「振り返り」
 ◆ドラマチックな学びを創り出す
 ◆広告のプロによるレクチャーと効果
 ◆対話を通して合意を形成する
 ◆ファシリテーター(求められる資質・能力)
 ◆直面する問題に対処する
 ◆難しい問題を解決する
 ◆「他人事」から「自分事」へ
 ◆美里さんの存在
 ◆美里さんの変容・自分形成
 ◆アイディアを発想する
 ◆問題に気付き改善する
 ◆〝大成功〟の確信と意味
 ◆効果的な話し合いの手法の活用(ワールドカフェ)
 ◆参加者アンケートの結果紹介
 ◆社会の現実に直面し、立ち向かう
 ◆広告のプロによるレクチャー(広告の要素)
 ◆水野先生の広告づくりと子供への効果
 ◆「振り返り」の意義と効果
 1 ツールや手法の適切な活用
 2 探究的・課題解決的な学びの過程
 3 成功体験と失敗体験の効果
 4 社会に開かれた教育の実現
 5 地域への愛着形成
 6 子供が変わる

第4章 子供・教師・授業

Ⅰ 「実体」と「実態」の誤差に着目する
Ⅱ 「子供」と「教員(学校)」の誤差に着目する
 1 「そう思う(教員)」と「そう捉えていない(児童生徒)」の誤差
 2 「実施した(教員)」と「している(児童生徒)」の誤差
 3 「表れている(教員)」と「感じている(子供)」の誤差
Ⅲ 主体性が発揮される状況を創り出す
Ⅳ 「関わる力」の源泉を汲み取る
Ⅴ 「快の感情」が主体性・創造性を刺激する
Ⅵ 「有意味」な学びを創り出す
 1 授業に「見通し」と「振り返り」を組み込む
 2 「学びの実感」に関心を向ける
 3 言語活動を充実させる
Ⅶ 子供を捉えて理解する

第5章 授業改革に向かって

ポジティブ意識とネガティブ意識
 1 ポジティブ意識
 2 ネガティブ意識
 3 ポジティブ意識への転換
 4 多忙感を挙げる傾向
まずはやってみる
授業の瞬間と教員の直覚
美学論に立つ教育論
 1 教育の精神
 2 つながる教育・関わる教育
 3 「知識基盤社会」を生きるために
 4 教育観・指導観

終章

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