
教師の「見る」考 ――それは「トラブルがなく切り捨てる」仕事?
中学校教諭として学校の目指す姿やあるあるを漫画にしてTwitterで発信されているえぴれふ先生が、立場の違いを「天日干し」して、よりよい学校づくりを考えます!
今回のテーマは「教師の”見る”」について。
昼休みにただ校庭で子どもが遊んでいるのを見ているベテラン教師とのやり取りを例に、子どもの成長と向き合う教師の本質について考えます。
「コレだけは無くしちゃいけない」仕事はありますか?
我々学校の教師に限らず、「業務の精選を!」と、働き方改革に向けて「なくすべき仕事」をなくしていくことがよりよい仕事をするための第一歩と言われます。
もちろん学校業界には、省略すべき「ムダ」が山積しているでしょう。
しかし、「自分たちの労働環境を見直そう!」という意識が強いあまり、「これは無くしてはいけない」という本質をうっかり切り落としてしまっては本末転倒です。
今回のお手紙にあった、「クラスが落ち着かない(から見にきてほしい)」は、そのどちらなのか…判断は難しいかもしれません。
「みる」という言葉にはいくつかの漢字が当てられます。
「見る」「観る」「看る」「診る」「覧る」などなど…。
生徒を見て、状態を認識したり、変化に気付いたり、もしくは「見る」ことそのものが注意や叱ることの代わりになることさえあります。この「見る」ことは、子どもたちを育てる「教師」の本質でなくてなんでしょうか。
「トラブルもないし、こんなことやっても誰も褒めない」という理由で「切り捨てる」選択をすべきではない仕事が、きっとあると思います。
忙しい教師業務の中ですから、起きた問題に対処することばかりになるのも無理はありません…(言ってて自分も耳が痛い…)
が、褒められなくても、感謝されなくても「コレだけは無くしちゃいけない」というものを見失わない仕事がしたいと常々思います。
*
学校に関わる人々の困り事が何なのか、どんな支援が有効なのか。
これからも「てんぴぼし」ではこうしたわだかまりを共有し、よりよい学校づくりの議論のきっかけを提案していきたいなと思います!
コメントをお寄せいただけましたら嬉しいです。
(前回に引き続き、「こんなモヤモヤがあるから干してほしい!!」というリクエストもお待ちしておりますっ)

即日配送・送料無料
1,500 円以上のお買い物で送料無料。24時間受付で営業日午前8:59までのご注文は即日発送致します。

取扱書店
弊社の書籍や雑誌を販売いただいている全国の書店様のご案内をしております。

ご購入方法・会員特典
ご購入時の必要事項や会員になっていただいた方のお得な情報をご案内しております。

多様な決済手段
「各種クレジットカード」「Amazon Pay」「代金引換」「コンビニ後払い」に対応。
2 コメント
ミザリィ
今回も楽しく拝見させていただきました。
日常の激務から、業務改善が叫ばれている昨今ですが、見直すべきところと書いてはならないところってほんとに仕分けが難しいところだと日々感じております。
特に定時退勤が大切だと言われていることもあって、無駄な仕事は全てなくしたら良いと言う風潮はあると思います。ましてやコロナ禍でやりたくてもできないことが増え、このままなくなってしまえばいいという現場の雰囲気も感じられます。
「子供のために」を積み重ねてしまうと、確かに学校現場の仕事はキリがなくなってしまいます。
何も起こらないから必要ないのではなく、なぜそういった状態になっているか、本質を見ていかなきゃいけないし、特に若手には伝えていかなきゃならないなと感じるベテランの一人です。
説得力が高まるように、もっと効率的に仕事を進めていきたいなと毎日反省はしています。
今回も楽しく拝見させていただきました。
日常の激務から、業務改善が叫ばれている昨今ですが、見直すべきところと書いてはならないところってほんとに仕分けが難しいところだと日々感じております。
特に定時退勤が大切だと言われていることもあって、無駄な仕事は全てなくしたら良いと言う風潮はあると思います。ましてやコロナ禍でやりたくてもできないことが増え、このままなくなってしまえばいいという現場の雰囲気も感じられます。
「子供のために」を積み重ねてしまうと、確かに学校現場の仕事はキリがなくなってしまいます。
何も起こらないから必要ないのではなく、なぜそういった状態になっているか、本質を見ていかなきゃいけないし、特に若手には伝えていかなきゃならないなと感じるベテランの一人です。
説得力が高まるように、もっと効率的に仕事を進めていきたいなと毎日反省はしています。
ヤッシー
この先生が遅くまで残っているということから、
きっと批判的な意見も出るだろうと思うのですが、
こうやって余裕を持って生徒をみていられることが、働き方改革が最終的に目指しているところなのだと思います。
「働き方をより良くする」
ということにとらわれすぎて
「より良く働く」
ということを忘れてはいないかと、
自分を省みる機会になりました。
この先生が遅くまで残っているということから、
きっと批判的な意見も出るだろうと思うのですが、
こうやって余裕を持って生徒をみていられることが、働き方改革が最終的に目指しているところなのだと思います。
「働き方をより良くする」
ということにとらわれすぎて
「より良く働く」
ということを忘れてはいないかと、
自分を省みる機会になりました。