白石範孝の国語授業の教養講座-指導用語編-
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説明文(要点・要約)
国語の学習において大切なことは、「用語」「方法」「原理・原則」を学ぶことによって、汎用的な読みの力を身に付けることです。「要点」「要約」「要旨」についても、それぞれが何を示しているのか、それぞれをどうやってまとめるのか、何のためにまとめるのか――などを、違いを明確にしたうえでとらえておくことが大切です。
詩の技法と効果
国語授業における詩の読みは、感性によって読むもの――と思っていないでしょうか。また、「どうやって詩をつくったらよいかわからない」という子どもに対して「自分の気持ちをよく考えてごらん」といった曖昧な指導をしていないでしょうか。今回は、詩とは何なのかということや、論理的に詩を読んだり創作したりすることにつながる「技法と効果」について考えてみます。
まとめ・筆者の主張・要旨
この連載のvol.2(2024/5/16公開)で、「説明文を構成する5つの要素」について説明した際に、次のことをお伝えしました。・小学校の国語授業で「説明文」の学習は、「筆者が読者に伝えたいことを正しくとらえる力」を習得するのが目的である。・ただし、「筆者が読者に伝えたいこと=筆者の主張」とは限らず、「まとめ」や「要旨」の場合もある。では、「まとめ」「筆者の主張」「要旨」は、どうやってとらえるのでしょうか。 また、それぞれどう違うのでしょうか。 今回は、これらのことを考えてみたいと思います。
物語の登場人物・中心人物・対人物と語り手
テーマは「物語文の登場人物・中心人物・対人物と語り手」です。物語文の読みは「中心人物の変容」を捉えることにあります。登場人物とは、中心人物の捉え方、語り手と作者の違いは、など知っているようで知らない物語文の読む構えを説明しています。
表現活動 ~「読書感想文を書く」を通して~
国語の学習において圧倒的に不足しているのが「具体的な方法を教えること」です。特に表現活動において、その悪影響があらわれています。今回は、説明文の学習で学んだ「基本三文型」、物語の学習で学んだ「一文で書く」の2つを「読書感想文を書く」に活用してみたいと思います。
物語の基本三部構成
「○○の気持ちは、どんな気持ち?」「どうして○○は、こんな気持ちになったのでしょうか?」こんな投げかけをする国語の授業をよく見ます。はたして、「登場人物の気持ち」をとらえることが、物語の授業で最も大切なことなのでしょうか?これまでの連載でもお伝えしてきたとおり、物語の読みのねらいは、「中心人物の変容」を読むことにあります。今回は、物語の授業で最も大切なことである「中心人物の変容」についてお話しします。