自ら考えみんなで創り上げる算数学習
―――新しい時代の授業づくりと授業研究―――
目 次
まえがき1
第Ⅰ部 自ら考えみんなで創り上げる算数学習の構想
第1章 自ら考えみんなで創り上げる算数学習への転換13
1 自ら考えみんなで創り上げる算数学習のイメージ13
2 一つの追究問題に対する基本的な学習展開のイメージ14
第2章 問題の生成過程における問いへの気づかせ方17
1 「問いへの気づかせ方」の問題17
2 問題意識の醸成と主体的なとりくみ20
3 ギャップの感得・分析と問題意識の醸成20
4 導入課題から追究問題および具体問の設定へ21
5 ギャップの感得を図る工夫22
6 既習・未習の混合提示からのタイプ24
7 既習レベルから創り上げるタイプ25
8 既習事項の整理からの導入27
第3章 見通しづけと自力解決の段階の組み方32
1 見通しづけの段階の組み方32
2 自力解決の場の保障35
第4章 発表・検討段階の組み方38
1 どんな考えでも認める38
2 多様な考えを大切にする39
3 有効性よりも考えの構想(筋道)を生かす42
4 反応の予想・みとり一覧表の作成・活用43
5 低学年における個々人の考えの発表・理解の手順化46
6 練り合い・練り上げにおける視点48
第5章 考えの多様性とその生かし方・まとめ方50
1 多様性の類型化6つのタイプ50
2 独立的な多様性51
3 序列化可能な多様性55
4 統合化可能な多様性58
5 構造化可能な多様性59
6 個別的な多様性62
7 構造的な多様性63
8 構想段階の型と実際の授業づくり65
9 複数のパターンでまとめる指導例65
第6章 練り合い・練り上げ指導の改善
――4つのステップ化――69
1 練り合い・練り上げ指導の問題と課題69
2 解法の多様性の原理71
3 妥当性・関連性・有効性・自己選択性の原理71
4 練り合い・練り上げ指導過程の改善76
第7章 コミュニケーション活動への支援のあり方78
1 コミュニケーション活動への着目78
2 大切にしたい4つのコミュニケーション活動80
3 大切にしていきたい子どもたちの言葉82
4 コミュニケーションと6つの型84
第8章 まとめ・振り返りの段階における工夫86
1 「発見」のまとめ方86
2 意識の連続的な展開を図るための工夫86
3 自己評価活動と自己評価能力88
第9章 考える力をつけるノートの指導92
1 3種類のノート92
2 「考え方」ノートの使い方92
第10章 「自ら学ぶ力」が育つ追究のさせ方97
1 「自ら学ぶ力」とは97
2 どのような「思考の方法」か98
3 どのような「実践的な態度」か99
4 授業でどのような追究をさせるか100
5 意識的な蓄積をどのように図るか104
第Ⅱ部 自ら考え
みんなで創り上げる算数学習の授業づくり
第1章 「かけ算の意味」(2年)の授業づくり109
1 教材の開発とは109
2 倍概念か同数累加か111
3 テープの枚数は?115
第2章 「2数の差として見る」(1年)の授業づくり121
1 「差として見させる」指導はあったか121
2 モデル図の構想125
3 「5を2数の差として見る」授業126
4 指導計画の修正──Z型から逆N型へ───134
第3章 「繰り下がりのあるひき算」(1年)の授業づくり136
1 教科書比較と先行研究の分析からのスタート136
2 新しい計算としての自覚をどう図るか136
3 減々法と減加法をどう扱うか141
4 36種の計算式の分析146
5 指導計画の作成147
6 最初の授業をどう構想したか148
7 授業の実際151
第4章 「九九表の不思議・秘密」(2年)の授業づくり155
1 単元をこう構成する155
2 多様な見方を促すための工夫156
3 色分けの活動を組み込んだ九九表の見方の授業156
4 九九がつくる図形の美しさを実感させる授業164
第5章 「どんな発言」がとびだせばよいか168
1 解法の検討とは168
2 多面的な検討の仕方が現れる169
3 自分の解法を見直す174
4 友達の解法を生かそうとする176
5 未完の解法を疑問として出す177
第6章 反応がにぶい時,授業をどう変えるか179
1 克服すべき反応のにぶい場面179
2 克服するための14の方法──授業の作戦をこう変える───179
第7章 学力の深化をめざす「ゆさぶり教材」188
1 曖昧なとらえを打破する188
2 新しい見方に気づかせる194
3 よりよい考えにまとめる199
第8章 逆転現象を仕組む授業づくり203
1 大学生が1年生の問題に挑戦したら203
2 逆転を仕かける手順206
3 「□□+□の計算」(2年)の授業で209
第Ⅲ部 授業を見る眼を鍛える授業研究
第1章 仮説づくりとしての学習指導案
――授業づくりの視点――215
1 学習指導案は何のために215
2 キーとなる枠構造の明確化を216
3 教師の働きかけは具体的な言葉で217
4 なぜこの働きかけなのか218
5 子どもの反応は分類の思考で219
6 多様性への配慮220
第2章 算数授業の見方フォーカス術
――授業分析の視点Ⅰ――222
1 授業仮説・授業者の主張は通るのか222
2 問題点はどうクリアされているのか226
3 子どもの視点・目線から見て不自然なところがないか229
第3章 指名・机間指導のどこを分析するか
――授業分析の視点Ⅱ――231
1 指名のどこを分析するか231
2 机間指導のどこを分析するか233
3 授業の技量・分析の技量を高めるために235
主な引用・参考文献237
著者紹介239