対話的な学びで一人一人を育てる中学校国語授業 3 「故郷」の授業

著者 高橋 伸 編著
販売価格1,760 (税込)
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「対話的な学び」をキーワードに,中学校国語科における定番教材「故郷」の授業を紹介。6点の実践が掲載されているので,オーソドックスな展開から研究授業で行いたいものまで,あなたの学級の実態に合ったものがきっと見つかります。

シリーズの刊行に当たって

 教材としての「故郷」
 1 教材としての魅力
 2 授業づくりのポイント

 「故郷」の授業展開
 学びの自覚化を促し,日々の読書生活につなげる?3年間の学びを生かして「故郷」の価値を批評する?
 「マイベスト訳文」を決めよう?対話によって,文章を批評する授業を通して?
 「故郷」の背景や表現について調べ学習を行い,主人公以外の視点でリライトする
 初読の感想からのアップデート?文章を読んで考えを広げたり深めたりして,今,「故郷」を通して学ぶ意義を見いだそう?
 文末表現から読み解く「故郷」の世界?現在と過去のはざまでゆれる心?
 「故郷」を読んで演じよう?Put yourself in「私」’s shoes?
 解説

シリーズの刊行に当たって

 私たちは,何もないところに向かって言葉を発したりはしない。たとえ相手が目の前にいなくても,私たちは,自分自身も含めた誰かに,何かを伝えたいと願って言葉を発する。そして,その言葉が誰かに届いたとき,受け取った相手はその言葉に応えるためにまた言葉を発する。言葉を発することは,本来,対話的な営みなのである。「対話的な学び」とは,伝えようという意志や聞きたいという思いに支えられた言葉のやり取りの中で,一人一人が自分自身の言葉をつくり出し,言葉の力を育てていく学習のことである。
 しかし,コロナ禍と呼ばれる状況が教室の風景を一変させてしまった。声を出すことははばかられるようになり,議論し,協働し,皆で考えるという,私たちが考えていた「対話的な学び」の姿は教室から消えた。一方で,このような状況だからこそ気付けたこともある。他者と言葉を交わす中で得るものがいかに大きいかということ。「対話」は,単なる情報伝達の手段ではなく,私たちが生きていく上で欠かせない活動だということ。対面することが難しい今だからこそ,「対話的な学び」が切実に求められている。本シリーズの刊行には,そうした願いに応えたいという思いも込められている。
 本シリーズで取り上げた作品は,いずれも中学校の文学教材として確固たる評価を得ているものである。数多くの実践が報告され,批判も含めた分厚い研究が蓄積されてきた。しかし,生徒の生活も,作品の解釈も,学習のための教具も,時代の中で常に移り変わっている。私たちは,先達が残した知見を土台として,生徒が教材と出会い,他者と出会い,言葉を紡ぎ出していく場をつくり出すことに心を砕かなければならない。
 各巻で示した6編の実践のうち,第1実践はオーソドックスな授業展開に基づく実践,第6実践は学習活動の難度に拘泥せずに提案性が高い実践を提示した。これらには,実践報告だけでなく,これから実施することを想定した授業プランの提案も含まれている。
 実践の記述に際しては,具体的な授業の様子が伝わるように,次の点に留意した。
・対話や学び合いが設定できる単元を構想し,「単元の設定」でその特色を示した。
・「評価規準」を観点別に明示するとともに,「評価方法のポイント」として,観点別評価や個人内評価の方法,生徒へのフィードバックの仕方などを挙げた。
・2時間分の「本時の展開」を示し,授業の具体的な姿ができるだけ伝わるようにした。また,「本時展開のポイント」で,授業を実施する際の留意点を解説した。
・「生徒の学びの姿」で,交流の実際や生徒が知識や技能を身に付けていく様子を,エピソードも交えて具体的に示した。
 本シリーズの提案が,先生方が授業を考える一つの入り口になれば幸いである。

著者 高橋 伸 編著
読者対象
出版年月 2021-07-14
判型 B5
ページ数 80
ISBN 9784491045184

高橋 伸
札幌国際大学人文学部教授
1964年生まれ。北海道教育大学卒業。北海道札幌市立中学校教諭、北海道教育大学附属札幌中学校教諭等を経て、現職
[2021年7月現在]

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