ホーム 秒で刺さって子どもが動く! 「教室コトバ」のつくり方
秒で刺さって子どもが動く! 「教室コトバ」のつくり方 - 東洋館出版社
秒で刺さって子どもが動く! 「教室コトバ」のつくり方 - 東洋館出版社
秒で刺さって子どもが動く! 「教室コトバ」のつくり方 - 東洋館出版社
秒で刺さって子どもが動く! 「教室コトバ」のつくり方 - 東洋館出版社

秒で刺さって子どもが動く! 「教室コトバ」のつくり方

ISBN: 9784491047317

森川 正樹/著

セール価格 1,980(税込)
付与予定ポイントpt
6
人がこの商品を閲覧しています
タイプ: 書籍

レビューを書くと100ポイントプレゼント

Customer Reviews

Be the first to write a review
0%
(0)
0%
(0)
0%
(0)
0%
(0)
0%
(0)
商品説明

授業中、ある子が発表しているのに他の子がおしゃべりをしていたとき、何て言いますか?

普通であれば「静かにしなさい」でしょうか。でも、それだけでは子どもに伝わらないときもあります。教師であれば「静かにしなさい」以外の言葉を持っていると役に立ちます。

例えば「誰を大事にしますか」

これは、発表している子を大事にしようという意図があります。相手への気配りを伝えているわけです。

教室コトバを使えば、授業が濁らない!

他にも次のようなケースはどうでしょうか。

理科の観察記録で絵を描いている教室。
教師「(指で形を作りながら)これぐらいの大きさで描きなさい」
(子ども:え? これぐらいってどれくらい?)

このケースの直後、授業が濁ります。「濁る」ということは、子どもの【理解度】が下がることを指し、「濁る」ということは、授業への【参加度】が下がることを指します。
やり直してみましょう。

理科の観察記録で絵を描いている教室。
教師「自分のグーよりも大きく描きなさい」
(子ども:用紙の上にもう一方の手でグーを作りながら描き出す)

こちらの方が濁りません。なぜなら、子ども各個人が瞬時に「イメージ」できるからです。子どもに指示をするときは、この「瞬時にイメージできる」ということが大切です。言い換えれば、何かを指示するときは、子どもの反応速度が速くなるような話し方をする、ということです。
このように、子どもが瞬時にイメージできて反応できる言葉を「教室コトバ」と呼んでいます。

教師にとって武器となるのが「言葉」!

私たちは教師になると、教室にいきなり立たされます。学生からそのまま教師になった場合、昨日までと打って変わって自分は「先生」と呼ばれ、授業をしなければなりません。子どもたちにとって、教師の経験年数なんて一切関係ないということです。

大事なのは、子どもたちにとって安心感のある先生になるということです。そこで効いてくるのが「言葉」です。言い換えれば、武器となるのが「言葉」なのです。
教室の前に出ると、子どもたちにとって、私たちが発している言葉、しぐさ、表情、すべてが情報です。その情報が子どもたちにとって安心感のあるものか、そしてわかりやすいものかどうか。瞬時に理解できるものかどうか。

例えば、鉛筆を使って作業している子どもたちの目を一旦前に向けさせたい。子どもたち全員の目を上げさせなければならない。そのときに、「こちらを向きなさい」「話をします」と言ってそのままシューッと集中できればそれで構いません。しかし、そうではないときがあります。そのときは、次のように声をかけています。

「映画を見るように前を向きましょう」

「顔は絶対に前を向いている状態だよ」ということを瞬時に思わせたいわけですね。特に低学年の子どもは、まだ幼いので「顔をこちらに向けます」と言うよりも、「映画を見るようにしてごらん」というふうに言うと瞬時に伝わります。子どもたちに刺さります。映画は画面を「見上げに行く場所」だから、その状況の持つ絶対的なイメージを利用するわけですね。

「教室コトバ」の使い方次第で子どもの動きが大きく変わる!

次は、子どもたちの気持ちに立って、言葉を考えてくパターンです。作文指導のときに、たくさん書かせたいとき。普通であれば、「たくさん書きなさい」とか、「いっぱい書けたらいいなあ」といった言葉でしょうか。
ここでは、ちょっと変えて心理的な暗示を誘います。例えば、用紙の配り終わりに、

「20枚くらいは多めに印刷してきたのだけれどなあ……。もしかして足りないか……?」

どうでしょう。私のクラスは毎年30人なのですけれども、30人のクラスで20 枚っていうところがポイントです。つまり「みんなたくさん書くかもしれない、たくさん書くことが当たり前、たくさん書いたら足らなくなるかもしれない、足らなくなるような事態なんてあるの? 君たちならあるよ!」といった思考の流れを呼び込みたいということです。

それを聞いて多くの場合、子どもたちは奮起します。自尊心をくすぐられるわけですね。そして、その結果、子どもたちはこちらが用意していた以上の用紙を使います。
大切なのは、ここから。用紙がなくなったときに、先生が困る状態をつくります。「ちょっと待って、紙が足りなくなってきた…」と言って、さらに子どもたちにやる気を促し、最終的には「紙がなくなったから、印刷してくるわ!」と実際に印刷しに行くのです。そうすると、子どもたちは「エッヘン」となります。「甘いな先生、僕たちは書けるんだよ」って。

先生は「ごめん、ごめん」と新たな紙を持ってきます。子どもたちはニコニコして待っています。教室の前で「先生、早く!」とか言いながら。
そのときの子どもの顔は輝いているはずです。

本書では、教室コトバのつくり方はもちろん、実際に使っている教室コトバ55例を掲載しています。「教室コトバ」は、すべて著者自身が教室で使用してみて効果を実感したもの。
指示したり、発問したりしながら効果があった「コトバ」を逐一メモしてきたものをまとめました。
できれば、本書をきっかけに皆さんの「教室コトバ」を作っていただければ嬉しいです。ぜひ、一緒に「教室コトバ」を使って子どもたちと楽しいクラスを創りましょう!

子どもが瞬時にイメージできるコトバでクラスを変えよう!