新しい算数研究2024年10月号
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商品説明
特集:他教科との関連を軸に算数教育を捉え直す
パリオリンピックはもとより,全国の様々な算数研究会の熱い戦いが幕を閉じ,夏休みが明け,先生方は充実した授業を行っていることと存じます.10月号のテーマは,「他教科との関連を軸に算数教育を捉え直す~教科横断的な視点からみた算数教育の展望~」としました.学習指導要領総則には,「児童や学校,地域の実態を適切に把握し,教育の目的や目標の実現に必要な教育の内容等を教科等横断的な視点で組み立てていくこと」と記載されており,各教科等の相互の関連を図ることで系統的,発展的な指導を行い,教育活動の質の向上を図っていくことが大切と示されています.
算数科においては「算数で学んだことを生活や学習に活用しようとする態度」について,「算数の学習で身に付けた資質・能力を生活や学習の様々な場面で活用することによって,児童にとって学習が意味あるものとなり,数学のよさを実感を伴って味わうことができるようになる」と示されています.
すなわち,他教科との関連を図り算数・数学の学習を行うことは,算数科と他教科,相互の学習の充実につながるものではないでしょうか.算数科の学びが他教科と関連づけることでいかに深まるのか,また,算数科が他教科の学習の充実にいかに寄与するのかという視点から,10月号において,算数科と他教科の横断的な学習によって双方の目標が互恵的に達成される可能性について論じていただきました.
先日,「『令和の日本型学校教育』を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策について(答申)」(令和6年8月27日)(中央教育審議会)の中で,教科担任制の拡大が示されました.答申には以下のように示されています.
・高学年の教科担任制によって,専門性の高い教科指導で教育の質の向上を図るとともに,教師の持ち授業時数の軽減を図ってきている.
・中学年においても,より各教科等の特質に応じた学びを実現するため,専門性のある教師が専科指導を行い教育の質の向上を図る必要がある.
教科担任制の推進に伴い,教科横断的な指導については,より計画的・組織的に行うことが求められているといえるでしょう.掲載した論説及び多様な実践提案から,教科横断的な指導について深めていただけたらと思います.
誌面では,新算研幹部が授業研究に参加し,白熱した議論等,協議会記録も含めた提案も掲載しております.提案された内容について,読者の皆様はどのように考えるでしょうか.協議会に参加している気分を味わいながら,授業に対する見方を広げていただけたらと思います.