子どもと創る「国語の授業」2018年 No.62

子どもと創る「国語の授業」2018年 No.62

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全国国語授業研究会/編

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<提起文より>

詩・短歌・俳句を書く力

勤務校では、毎年文集を作成し、今年で百号を迎えた。詩や短歌や俳句を掲載する章の表題は、「こころのうた」であるが、三十年前までは、「こころのさけび」だった。

かつて、先輩から、子どもに書かせる散文と詩の違いについて、散文は、比較的長い時間をかけて生じた感動を、説明を交えて書くもの、詩は、一瞬の心の高まりを表すものとして教わった。そして、詩人が書く詩は、読み味わうものであり、子ども自身の感動を書くための詩の手本にはならないと学んだ。表題を「さけび」としていた意味が垣間見える。

新学習指導要領の書くことの言語活動例に、「感じたことや想像したことを書く活動」として、三、四年では、「詩や物語」、五、六年では、「短歌や俳句」が挙げられている。

解説に、詩では、「凝縮した表現」、「改行形式や連による構成」を踏まえることが示され、短歌や俳句では、「七音五音を中心とする言葉の調子やリズムに親しみ、凝縮した表現によって創作する」ことが示されている。

私は、「構成」や「言葉の調子やリズム」に「親し」ませながら、「感じたこと」を「凝集した表現に」して表出する力を、子どもに育みたいと考えている。

とくに、「感じたこと」を「凝集した表現に」つなぐ力を大事にしたい。

それには、よく見たり聞いたりなどして、それをよく思い出し、そのときの感じや心の動きにあう言葉を選び出すことが必要だ。そして、子ども自身が「何に」「どう感じて」「どう心が動いた」のかを明確にできることが、詩・短歌・俳句を書くことの一歩目になると、私は考えている。それは、「感じる」とはどんなことなのかを理解することでもある。

そのために、私は、低・中学年を指導するとき、中心人物の悲しみ・喜び・怒りが、出来事によってどう変化したかが絵でわかる『エンとケラとプン』岩村和朗(あかね書房)を読み聞かせる。子どもたちは、中心人物が「何に」「どう感じて」「どう心が動いた」のかを予想しながら読むことによって、「感じる」や「心が動く」とはどういうことかを感覚的にわかるようになる。

子どもたちは、「感じたこと」を、詩・短歌・俳句に書くことによって、視野を広げ、感受性を高め、語彙を獲得するなど、力をつけていく。

本号では、様々な見地から、詩や短歌、俳句を書く力とは何か、どのようにつけるのか、実践を通して述べていただいた。

ある研究会に招かれて飛び込み授業を行った。対象は,某国立大学附属小学校4年生である。私は,「先生と同じ速さで問題を写してごらん」と子どもたちに投げかけた。子どもたちは,鉛筆をもち私の問題文をノートに写していく。私は,次の問題文を板書した。 「だいたい500を作ろう」  板書を写し終えた子どもたちから,「これがめあてなんだ」「ふーん,変わっているなあ」という声が聞こえてきた。私は,「めあて」という言葉は一度も使っていないし板書もしていない。それなのに,先の声が子どもから上がってきた。これは一体,なにを物語っているのであろうか。  私は,年間100クラス以上の授業を参観する。近年,ほとんどの授業に共通する形式がある。それは,授業のスタートと同時に「めあて」が教師から提示されることである。このタイプの授業展開では,ほぼ100%の教師が「めあて」という文字を板書する。あらかじめ「めあて」と書かれた掲示シートを貼る場合も多い。そして,「めあて」の次に問題文を板書する。その後,「今日のめあては〇〇(問題文)です」と子どもに投げかける。  教師を見つめる子どもたちも,何の疑いもなく「今日のめあては〇〇なんだ」と呟きながら教師の板書をノートに写していく。「めあて」として提示された文章は,「かけ算九九表の秘密を見つけよう」などのように,子どもが教師の指示通りに活動を行う単なる行動目標であることが多い。 先のめあてを目にした子どもは,「かけ算九九表にはきまりがあるんだ。きまりを探そう」と考える。このようなめあて文に,子どもが疑問を挟む余地はない。疑問を感じないということは,そこに子どもが主体的になる場面は生まれないということである。 めあては,本来は子どもの問いでなければいけない。それにも関わらず,多くの教室では子どもの問いがめあてとして提示されてはいない。そこに提示されているのは,教師の授業のねらいそのものである。 1時間の授業のねらいそのものを,そのまま板書でめあてとして提示するのは,授業のプロとしての教師が行うことではない。 授業のめあてをそのまま子どもに提示する展開は,あまりにもレベルの低い授業と言わざるを得ない。授業のめあてをそのまま子どもに提示することで,子どもが主体的になるのであれば苦労はしない。……

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