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算数教材研究 割合 - 東洋館出版社
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算数教材研究 割合 - 東洋館出版社

算数教材研究 割合

ISBN: 9784491037592

市川 啓・高橋 丈夫・青山 尚司・加固 希支男/編著、小野 健太郎・小宮山 洋・菊地 良幸・成澤 結香里・門間 祐・小野 雄祐/執筆、中村 享史/資料

セール価格 2,420(税込)
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タイプ: 書籍

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算数教材研究 割合

商品説明
難関教材割合を研究して算数教育のプロになろう!全学年29事例掲載!

割合、それは小学校の算数で最も難しい内容の一つ。子どもにとっても教師にとっても難しく、またやりがいのある内容とも言えます。
本書は「割合とは何か」「割合に関するあらゆる単元でどう授業を創っていくか」にお答えする一冊となっています。割合の第一人者である編著者による「割合」の考えから、割合を研究してきた先生方による珠玉の実践を集めた、最強の「割合本」となっています。

算数における割合とは何か

割合とは何か、ということがしばしば問題になります。「割合」というニュアンスを含む「割に」という言葉は、日常生活でよく用いられます。例えば、「この荷物は、大きさの割に軽い」「今日は休日の割にすいている」がそうです。
一つ目の例は「荷物の大きさ」と「重さ」という二つの数量の間に、このくらいの大きさであればこのくらいの重さだろうというような、その個人がもつ漠然とした比例関係のようなものを想定して、それとの比較により、判断がくだされているとみることができます。二つ目の例は、先の例よりさらにアバウトな、休日はこれくらい人が出るのが一般的だという個人の基準に照らして、その日の人出がそれより少ないことを表現していると見られます。いずれにしても、明確な数量化はされていなくても二つの数量を見比べて何らかの判断をくだしていることは、よく見られることです。
では、算数、数学における用語「割合」は、どのように用いられているのでしょうか。佐藤(1934)は、「割合という観念は、或時は比の観念と同一に見られ、或時は歩合の観念と同一に見られ、或時は比や歩合の観念と異なる他の観念と同一に見られる。実際に使用する仕方を具に分析すると、割合という観念は比や歩合の観念より広い。即ち比や歩合は割合という観念の特殊な場合であると考えた方が正しいようである」と割合の観念を規定し、具体的に次の例を挙げて説明しています。

【 比と同義 】
…「米と麦を 7 と 3 の割合」

【 歩合と同義 】
…「 5 分の割合」

【 他 】
…「品物の値:10 銭について 3 この割合」
…「速さ:1 時間について 5 kmの割合」

割合ほど指導が難しい内容はない

また、関数関係を考える場面において次のような指摘をしています。
「 y を x の関数とする。x の値が h だけ増せば、y の値が k だけ増すものとすれば、x の変わり方に対する y の変わり方の割合は、平均 k/hであるという場合には確に割合という観念がよく当嵌まる。尤も x、y を単なる数としてしまえば、k/h も比の値に違いないが、y は距離、x は時間といったように具体的の量を代表するものと考えると、比ではなく割合で考えた方が適当である。」
これを受け和田(1959)は「割合は比や歩合の観念を含むもっと広いものであることがわかる」とし、「要するに割合とは、二つの量、それが同種類であろうと異種類であろうと、これらを見比べるときに生まれてくる観念である」と規定しています。
そして「比や歩合も、割合の観念の特殊な場合であるとし、比や歩合も二つの量を見比べるときに生まれてくる観念である」とした上で「比は、これが、形式的に取り扱えること、歩合は、これが一般に率として一つの数で表せることから、二つの量を見比べるときに生まれてくるものであるという本質的な内容が見失われたままに指導される結果となりやすい」と危惧しています。

割合のすべてがこの一冊でわかる!

このように、「割合」は何十年もかけて研究・解説されてきました。それだけ、その指導が難しい学習内容と言えます。
だからこそ、本書では割合の本質に正面から向き合うことにしました。割合を論理的に解説し、全国学力学習状況調査からも検証し、そして割合の考えを育てるための実践を掲載しています。実践は全学年にわたっています。1年生の広さ比べから、6年生の分数の乗除、さらには中学の比と比例式まで、全部で29事例です。
本書の理論編や実践実践事例が、志を共にする先生方の研究の進展に少しでも役に立つようであれば幸いです。