理科は教材研究がすべて

著者 田中千尋・辻 健 著
販売価格2,200 (税込)
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『理科の教育』の人気連載「教材研究一直線」がついに書籍化!

約50回の連載を迎えようとしている「教材研究一直線」。お茶の水女子大学附属小学校の田中千尋先生が、その飽くなき探究心で教材研究に臨む姿が人気を集めています。
誰でも手に入るような身近なものが、田中先生の鋭い着眼点や豊富なアイデアによって、子どもたちも大興奮の教材へと生まれ変わるのです。
輪ゴム、アルミ箔、豆モヤシ、エアコンフィルターのほこり……そして、なんと抜けた乳歯までもが教材になってしまいます。

価値のないものに価値を見いだすのが教材研究

身の回りにはたくさんのものが存在しますが、理科の教材として使えるものはあまりないように見えます。意識せずに素通りしてしまうことがほとんどではないでしょうか。
しかし、常にアンテナを張って周囲を見つめていると、優れた教材がたくさんあることに気が付くでしょう。
自然から学ぶ姿勢は、理科教師にとって不可欠なものです。そして、その姿勢が顕著に表れるのが教材研究であると言えるでしょう。

「わかりやすさ」よりも「学びやすさ」

書籍化にあたって、筑波大学附属小学校の辻健先生による新たな視点が加わっていることも注目すべき点です。それぞれの教材に対して、子どもたちの学びのポイントを「理科の見方・考え方」などの側面から分析しています。
子どもたちに教材を提示する上では、あえて「すき間」(=情報の足りない部分)を生かし、子どもが自ら深く考え、主体的に取り組むようにすることが大切であると言います。わかりやすく示すことで、かえって子どもの学びの深まりを妨げていないか、この視点はとても重要です。

露木先生が語る「教材研究」の秘技

田中先生の長年の友人であり、理科教育のプロフェッショナル 露木和男先生の特別寄稿も見逃せません。「秘技」とも呼べるような田中先生の奥深い教材研究について、露木先生流の深い分析を披露してくださいました。本編とあわせて読むと、納得すること間違いないでしょう。

はじめに
昨今の教師の仕事の業務内容は,非常に多岐に渡っています。そもそも教師の仕事は,自身の感情をコントロールしつつ,模範的態度を要求される,いわゆる「感情労働」の典型と言えます。そんな中,日々押し寄せてくる膨大な量の仕事に,精神的にも疲弊しきっている方が多いのではないでしょうか?教師にとって最も重要な仕事であるはずの「教材研究」が後回しになったり,不十分になっていたりするはずです。特に理科の授業では,それは致命的なことでしょう。私もまさしくその状況に陥っていました。
「教師にとっても,子どもたちの学校生活においても,授業こそが命!そのためには再度,教材研究のスタートラインに立ってみよう!」と一念発起したのは約7年前でした。自分自身の学びを振り返り,多くの仲間と共有したいと思い,メールマガジン「日々の理科」の配信も始めました。日々の自然観察,教材研究,実践記録などの記録を,理科の先生,大学の先生,学生さんなど(に向けて,元日から大晦日
まで欠かさず発信しています現在読者約500 名・約2500 号)。その中から反響の大きかった記事を,月刊誌『理科の教育』に「教材研究一直線」として連載し,現在約50 回となります。このたび,その連載を書籍化することになり,本書の出版に至りました。
本書は,いわゆる「実践ノウハウ本」ではありません。今後のご自身の教材研究のヒントをつかんでいただきたいと思っています。もちろん,内容をそのまま授業で使っていただくのもよいと思います。その上で,問題点や改善点を見いだしていただき,共に「教師の学び」を共有できればうれしく思います。
出版にあたっては,「2 子どもたちにとっての教材の価値」や各実践の「ここが大事」の枠内をご執筆いただいた筑波大学附属小学校の辻健先生,特別寄稿をご執筆いただいた元早稲田大学大学院教授の露木和男先生をはじめ,多くの方に大変お世話になりました。ここに,心より御礼申し上げます。

2021年7月     
田中千尋

著者 田中千尋・辻 健 著
読者対象
出版年月 2021-08-18
判型 A5判
ページ数 176
ISBN 9784491043692

はじめに
特別寄稿 「教材研究」の秘技               

1 教材研究という営み  
2 子どもたちにとっての教材の価値

教材研究から広がる理科の世界

【エネルギー】
01 輪ゴムで遊ぼう 〔輪ゴム〕     
02 地磁気地球儀を作ろう 〔磁石〕 
03 豆電球が光る一瞬を顕微鏡で観察する 〔乾電池と豆電球〕 
04 世界一簡単な豆電球ランプ 〔豆電球〕  
05 電池が肉を溶かす!? 〔ボタン電池〕  

【粒子】
06 水蒸気の重さを実感する 〔姿を変える水〕 
07 雪を使った寒剤作り  〔雪〕 
08 魔法のような不思議な液体 〔飽和食塩水〕   
09 一滴の水溶液が見せる美 〔塩化アンモニウム水溶液〕   
10 金属が溶ける一瞬を顕微鏡で観察する 〔アルミ箔〕   
11 酸・アルカリで絵を描く 〔BTB画用紙〕   

【生命】
12 羽化の一瞬を捉える 〔アゲハのサナギ〕 
13 春の落ち葉探し 〔常緑広葉樹〕  
14 ケヤキの知恵に学ぶ 〔ケヤキ〕 
15 身近な植物を教材に 〔オシロイバナ〕 
16 優秀な雑草は優秀な教材へ 〔カラスノエンドウ〕 
17 探究力を高める教材 〔豆モヤシ〕 
18 花粉の大きさを調べるには? 〔植物の花粉〕 
19 アメリカセンダングサの知恵 〔アメリカセンダングサ〕 
20 メダカの卵の殻探し 〔メダカの卵〕  
21 気孔の探究 〔ツユクサ・イチョウ・レタス・キュウリ〕 
22 「ノープリウス」を探せ! 〔ケンミジンコ〕 
23 子どもの歯が抜けたら 〔抜けた乳歯〕 
24 バード・コールを手作りしよう 〔カラマツの輪切り〕 

【地球】
25 2024年まで使える月の形早見盤 〔月の形早見盤〕  
26 梅雨の晴れ間は「雲のデパート」 〔雲〕 
27 立体的に台風を捉える 〔台風の模型〕 
28 トイレットペーパーで台風を作ろう 〔台風モデル〕 
29 真夏の雹観察 〔雹〕 
30 三日月を作る 〔月の模型〕 
31 エアコンフィルターに学ぶ 〔エアコンフィルター〕 
32 世界一安い化石のレプリカ 〔化石のレプリカ〕 
33 冬の自然に学ぶ 〔つらら〕

おわりに
著者紹介

田中千尋
お茶の水女子大学附属小学校教務主任
お茶の水女子大学サイエンス・エデュケーションセンター(SEC)研究員
1964年東京都生まれ。東京学芸大学初等教育教員養成課程(理科教育専修)卒業。1986年に現在の勤務校に着任して以来、本務のほかに、大学の非常勤講師や博物館の協力委員、セミナー講師などを幅広く務める。現在は、サバティカル制度によりお茶の水女子大学大学院に在籍。写真や水彩画に造詣が深く、コンテストの入選も多数。「水筆ペン」という筆洗不要の水彩絵筆を考案し、実用新案を取得。自然観察における水彩画の普及に長年取り組んでいる。
[2021年8月現在]

辻 健
筑波大学附属小学校理科教育研究部教諭
1973年福岡県生まれ。横浜国立大学教育学部にて学位と修士を取得。専攻は理科教育学。横浜市の小学校教諭で勤務した17年間、一貫して理科授業の研究に取り組む。特に10年間勤務した井土ヶ谷小学校では、研究主任として全国小学校理科研究協議会の全国大会、神奈川県大会の授業提案を行った。2015年より現職。日本初等理科教育研究会役員、日本理科教育学会『理科の教育』編集委員、NHK「ふしぎエンドレス」番組制作委員を務める。歌う理科教師として数々の作品を制作。
[2021年8月現在]

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