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商品説明
本書の概要
文部科学省の最新の教育施策や学習指導要領の要点を分かりやすく解説し、具体的な授業実践と併せて紹介。各教科等に係る内容は、全て教科調査官が責任編集。新学習指導要領に基づき、最新の教育情報をいち早く、正確に得るために、全教員・教育委員会必読の月刊誌。毎年12月には増刊号として「幼稚園教育年鑑」を刊行。
特集Ⅰ
文化芸術による創造性豊かな子供の育成
私たちの生活は、日々変化しており、その速さには驚くばかりです。このような時代にあって、全ての子供にとって必要な資質・能力である創造性について、今こそ改めて考えていく必要があるでしょう。「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)」(令和3年1月26日)においても、「先端技術を効果的に活用しながら多くの人々が豊かな人生を送るには、人間ならではの感性や創造性を発揮していくことが必要である」と示されており、創造性の涵養を目指した教育活動の充実が求められています。そして、文化芸術は、豊かな人間性を涵養し、創造力と感性を育む等、人間が人間らしく生きる糧となるものであり、創造性豊かな子供の育成に当たって、文化芸術の果たす役割は大きいでしょう。
そこで、本特集では、文化芸術による創造性豊かな子供の育成に向けて論説すると共に、事例で具体的な取組、指導の在り方について紹介しています。さらに、小学校教育における創造性豊かな子供の育成について、多様な立場の方から寄稿をいただいており、日々の教育のヒントとなる内容になっています。
特集Ⅱ
学習指導要領における指導のポイント[特別活動]
互いのよさや可能性を発揮し、自治的能力を育む特別活動の推進
学習指導要領前文に、「(前略)これからの学校には、こうした教育の目的及び目標の達成を目指しつつ、一人一人の児童が、自分のよさや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となることができるようにすることが求められる。(後略)」と示されているように、子供たちが互いのよさや可能性を発揮し、多様な他者と協働してよりよく生きていくことができるようにすることが求められています。
しかし、令和4年度の全国学力・学習状況調査における質問紙調査では、「自分にはよいところがあると思いますか」という問いに対して約2割の子供が否定的な回答をしています。また、「あなたの学級では、学級生活をよりよくするために学級会で話し合い、互いの意見のよさを生かして解決方法を決めていますか」という問いに対して、肯定的に回答した子供の割合は6割以下でした。よさや可能性を認識し、発揮できるようにするためには、多様な集団活動を通し、よりよい学級・学校生活を子供たち自身がつくることが求められるでしょう。多様な考え方を認め合い、それぞれの考えをつなぎながら、等しく合意形成に関わることができるようにすることや、集団の中で役割を担い、協力し合って実践する経験が、「自分たちの学級や学校の生活を自分たちでよりよいものにする」自治的能力や、一人一人の存在が尊重される集団づくりにつながっていきます。
そこで本特集では、互いのよさや可能性を発揮し、自治的能力を育む特別活動の指導について、解説・論説でその考え方や実践の在り方を示すとともに、自発的、自治的活動である学級活動⑴、児童会活動、クラブ活動の、各学校や教育委員会における具体的な取組や実践例について示しています。