期待される学校のバランス・マネジメント―面倒なことを面倒くさくしない!リーダーの仕事整理術
レビューを書くと100ポイントプレゼント
商品説明
面倒なことを面倒くさくしない!リーダーの仕事整理術
解決が困難だと思える案件も、周囲の「納得」を得ることで好転する。
その鍵を握るのが、「整理のつけ方」にある!
本書の概要
たしかに「先生の仕事はたいへん」です。しかし、それだけではありません。「たくさんの幸せを与えてくれる仕事」でもあるからです。問題とすべきは、先生方に無用な「たいへんさ」を感じさせてしまう状況や、働き方改革の進め方にあると考えられます。
そこで本書では、教師が元気になる働き方や組織づくりの仕方、危機に強い学校にするための考え方、学校内外の利害を調整し、先生方や保護者などの納得を得ながら学校をよりよくする考え方やノウハウを紹介します。
本書からわかること
どんなに困難な案件も、適切に整理すれば人々の納得を得られる私たちが日常的に目にする情報は、二項対立にあふれています。 AかBか、どちらが正しくてどちらが間違っているか、どちらが妥当でどちらが不当か、まだましだと言えるのはどちらかなどを論じ合う手法は、エンターテインメント性が高く、いつの時代もトピック次第で人々の関心を集めます。
しかし二項対立は、目の前にある現実の課題を解決する術にはなり得ません。(法や公序良俗に反する事柄でない限り)ある一方が、他の一方に対して絶対的に正しいと言えることなど、この世には一つとしてないからです。教育の世界がまさにそうです。どちらか一方の言説に偏れば、往々にして道を誤ります。
いつの時代にも教育の世界で重視すべきは、利害関係者すべてのバランスを図ることです。そこで本書では、いかにすれば利害関係者すべての納得を得ながら学校をバランスを運営していけるか、働き方改革や保護者対応などの切り口から多角的に論じます。
価値を実感できる校務のつなげ方、相手の心に届く伝え方がわかる
管理職として学校経営方針を明確に掲げ、重点の提示を行うことは重要です。しかし、それがどれだけ優れた見識に基づいたものだったとしても、すべての先生方が同じ熱量で受け止め、理解し、行動するなどといったことはあり得ません。物事というものは、一律に、順序よく、効率よく、規則正しく進んでいくものではないからです。
では、どうすればよいか。その一つに挙げられるのが「機が熟すのをじっと待つこと」です。何ごとも、新しい取組が受け入れられ浸透していくには熟成期間が必要です。だから、そのときが訪れるのを辛抱強く待つ必要があるのです。
ただし、ただ待っていればよいわけではありません。自分の言葉の真意を先生方に伝えること、必要なときに適切な価値づけを行うことが必要です。そうしていれば、いつかどこかで必ず具体的な形になって現れます。
加えて、「前にもちゃんと伝えたんだからそれでよし」とはしないことです。1回ではなにも伝わりません。時間をかけて丁寧に、伝わるまでくりかえし、くりかえし何度でも伝えることが本当に大切です。「クドクドしい繰り言にならないように気をつけてさえいれば」という条件つきですが、伝えつづけていると、より筋の通った話になるのです。
どの職場においても「見てわかる人」と「言葉が入る人」がいます。端的に言えば、視覚情報のほうが伝わりやすい人、聴覚情報のほうが伝わりやすい人など認知特性は、先生方によってさまざまです。
そこで本書では、授業観察記録を通じた価値づけ、短い言葉で相手の心に届くキャッチーな言葉選び、さまざまな教育課題をつなげて考える思考法といった切り口から、価値を実感できる校務のつなげ方、相手の心に届く伝え方を紹介します。
ちょっとやそっとじゃ揺らがない関係性を先生方とつくる
リーダーシップというと、およそ次の2つのいずれかに立脚して論じられることが多いと思います。
[Aタイプ]リーダーが先頭に立ち、積極的に指導性を発揮して先生方を引っ張っていくタイプ
[Bタイプ]リーダーは後方で構え、可能な限り先生方に仕事を任せるタイプ
どちらが正解ということはありませんし、リーダーご自身の考え方に基づいて選択すればよいことだと思います。ただ、私はそれとはちょっと毛色が異なるリーダーです。 [Cタイプ]利害関係者個々のニーズをつかみ、だれもが納得できる「考え方」「方法」「手順」を考え抜いたうえで、お互いに納得づくで事に当たれる状況をつくるタイプ(このタイプのリーダーは、案件によって先頭に立つこともあるし、後方で構えることもある)。 このように考える私が重視しているのが、先生方の学校経営への参加意識です。これなくして、タイプCのリーダーシップを発揮することはできません。
そこで本書では、先生方の同僚性を高め、それでいて仲良し集団としてだけでなく、切磋琢磨し合える関係性をどのようにつくっていくかについて論じます。 このほかにも、本書においては、危機に強い学校をつくる考え方や方法についても紹介しています。
こんなひとにおすすめ
子ども・教師・保護者三者にとって、学校がウェルビーイングな場になってほしいと考えている先生方
教師や保護者の納得を得ながら進めていける「働き方改革」の方法を知りたい先生方
危機管理に強い学校にしたいと考えている先生方
先生方がお互いに支え合える同僚性のある職場にしたいと考えている先生方