主体的・対話的で深く、理科学習指導要領を読む-「科学」と「科学的」から考える、人間なればの「理科」の学習
新保 修/著
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商品説明
理科学習指導要領を、これまでの歴史的経緯や令和の日本型学校教育、今日のAIの飛躍的な進歩も考慮し、
自分なりに主体的・対話的で深く読んだのが本書である。
理論編ではこれからの理科教育の在り方を、「科学」とは「科学的」とは何かという視点を大事に議論し、
実践編ではそれを基に13単元の内容を具体的に検討、最後の綜合編では以上から、人間なればの「創造的な学び」の実現を目指す、これからの学びの在り方を提案する。
本の仕様
- 読者対象:小学校教員・中学校教員・高等学校教員
- 出版年月:2024年8月2日
- ページ数:424
- 判型:B5判
著者紹介
1954年生まれ。石川県理科協会事務局長。金沢大学理学部物理学料を卒業後、金沢市内の公立小学校、国立金沢大学附属小学校に勤務。その後石川県教育センター(現石川県総合研修センター)指導主事を経て、金沢市内小学校で教務主任、教頭を経て野々市市、金沢市で校長を務めた後、退職。その後、金沢子ども科学財団に1年、金沢市教育委員会学力向上アドバイザーとして4年間勤務。これまで主に理科教育を中心に取り組み、授業研究と共に児童の自由研究の指導にも長年取り組んできた。主な著書に、「自然に問いつづける理科の授業」(共著、ぎょうせい)、「理科重要用語300の基礎知識!(共著、明治図書)、「理科授業を面白くするアイデア大百科7カ学のアイデア」(編集責任者、明治図書)、『「見えないきまりや法則」を「見える化」する理科授業」(編集責任者、明治図書)、「主体的・対話的で深く、新学習指導要領を読む」(東洋館出版社)など。
目次
目 次
はじめに 1
〔「学習指導要領理科編」の構成〕 14
〔理科の「見方・考え方」を使って「問題解決の力」を育む「問題解決の過程」で育成する「資質・能力」一覧表〜小学校〜(自作)〕 15
〔「キーワード」「キークエッション」に関する目次〕 16
【理論編】
第Ⅰ部 学習指導要領解説「理科編」全体の構成
第1章 全ての教科編に共通する「総則」部分 18
1.前回との違い
2.共通の「総則」部分を受ける意味
〔学習指導要領理科編を読む基本姿勢〕 19
3.「第1章 総説」における、全教科共通部分
第2章 「第1章 総説」からつながる理科関係部分 22
1.理科における「見方・考え方」検討の重要性
2.理科の具体的な改善事項 23
3.理科改訂の要点
〔「学習指導要領理科編」を読む際の留意点〕 24
第Ⅱ部 学習指導要領解説「理科編」の具体的検討
第1章 「第1章 総説」について 25
第1節 総説の1 改訂の経緯及び基本方針(解説理科編P1)
1.改訂の経緯について(解説理科編P1)
(1)これから求められる学び~新たな価値につなげ、目的を再構築する学び~
(2)「共有」と「連携・協働」の重要性~感じた違和感と真のねらい~ 27
(3)「社会に開かれた教育活動」の捉え直し~自分の捉えとして~ 29
(4)理科教育から考える「社会に開かれた学び」
〔今回の学習指導要領が目指す「学び」と、その実現の条件〕 30
2.改訂の基本方針について(解説理科編P2)
(1)①今回の改訂の基本的な考え方(1点目 解説理科編P2)
(2)「知識の理解の質を更に高める」とは?…前回の学習指導要領から考える
①「知識・技能」に「基礎的・基本的」と付いている理由と意味 31
②「知識・技能」と「思考力・判断力・表現力等」育成の関係① 32
③「知識・技能」と「思考力・判断力・表現力等」育成の関係② 34
④言語に関する能力、主体的、家庭との連携、授業時数の増加とは?
⑤「知識及び技能の習得と思考力・判断力・表現力等の育成のバランスを重視する 35
⑥「知識の理解の質の高まり」と「習得・活用・探究の学習過程」
(3)「知識の理解の質を更に高める」とは?…今回の学習指導要領 36
〔「確かな学力」育成のための「習得・活用・探究の過程」〕 37
〔前回の学習指導要領を踏まえた今回の学習指導要領を考察する視点〕 38
(4)②育成を目指す資質・能力の明確化(2点目 解説理科編P3)
①「資質・能力の三つの柱」から考える「知識の理解の質を更に高める」とは 39
②「生きる力」を再度検討する
③ ここまでの「知識の理解の質を更に高める」とは? 41
〔今回の学習指導要領「知識の理解の質を更に高める」の「更に高める」とは?〕 42
〔「確かな学力」育成のための「習得・活用・探究の過程」〕 44
(5)③ 「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善の推進
(3点目 解説理科編P3) 45
①「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた6点の授業改善について 46
②「見方・考え方」について検討する 50
〔「見方・考え方」の捉え方〕 56
③「知識の理解の質を更に高める」とは?②
④「見方・考え方」を働かせる過程とは? 57
〔「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善の推進について〕 59
(6)④各学校におけるカリキュラム・マネジメントの推進(4点目 解説理科編P4) 60
① 2つの「資質・能力」の捉え方
② 後者の「資質・能力」の捉え方 61
③ 後者の「資質・能力」の育て方 62
(7)⑤教育内容の主な改善事項(5点目 解説理科編P5) 63
〔「1 改訂の経緯及び基本方針」を踏まえた理科学習を検討する際の視点〕
第2節 2 理科改訂の趣旨(解説理科編P5) 64
1.「答申」を踏まえた「理科改訂の趣旨」、の意味
2.平成20年改訂の学習指導要領の成果と課題を踏まえた
理科の目標の在り方(解説理科編P5) 66
(1)平成20年改訂の学習指導要領の成果と課題
①PISA 2015の評価~科学的リテラシーの評価について~
②PISA 2018の評価~読解力の評価について~ 67
③TIMSSとPISA調査から、何が課題と言えるのか? 68
(2)課題を踏まえた理科の目標の在り方 69
①課題との関係 70
②学びの過程について 71
(3)理科における「見方・考え方」について
①前回の理科学習指導要領における「見方や考え方」
②「科学的な」と「見方や考え方」の関係 72
③「見方・考え方」とは?今後検討が必要な点
〔平成20年改訂の学習指導要領の成果と課題を踏まえた理科の目標の在り方について〕 73
3.理科の具体的な改善事項(解説理科編P6) 74
(1)①「教育課程の示し方の改善」のⅰ)(解説理科編P6)
①「理科においては、高等学校の例を示す」から始まる意味
②「追究」と「探究」の違いに注意
③「する」と「なる」の違い 75
④「主体性」のもう一つの捉え方 76
〔「主体性」と「見方・考え方」の類似点?〕 77
〔「理科学習」における、「学び」の捉え〕 78
⑤小学校における探究活動と、「主体性」の育て方
⑥「主体的」に関する指導の在り方を考える~主体性について考える①~
〔探究的な「問題解決活動」のポイント〕 81
(2)①「教育課程の示し方の改善」のⅱ)(解説理科編P7)
(3)② 教育内容の改善・充実(解説理科編P7) 83
①「役に立つ」、「楽しい」とする回答が低いことを課題とすることの意味 84
②「理科が好きな子」が意味すること
③「理科の好きな子供」と「楽しい」の問い直し 85
〔子どもの興味を調べるアンケートは役に立てられない〕
④観察、実験の意義 86
⑤「理科が楽しい」把握の重要性
⑥改めて捉える「理科が楽しい」 87
⑦改めて、「役に立つ」、「楽しい」が低いことの問題
⑧改めて、「教育内容の見直し」の意味すること 88
(4)②教育内容の改善・充実(後半)プログラミング的思考の育成について(解説理科編P7)
①学習指導要領総則と理科編の関係から検討する 89
②学習指導要領理科編から検討する 90
③「プログラミング的思考」による問題解決とは 91
④「プログラミング的思考」による問題解決の特性 92
⑤「原則的な問題解決活動」の意味 93
⑥「原則的な問題解決活動」の、もう1つの意味 94
⑦「プログラミング的思考」における「論理的思考力」と「問題解決力」
〔理科における「プログラミング的思考」の育成について〕 95
(5)③学習・指導の改善充実や教育環境の充実等のⅰ)(解説理科編P7)
①「相互に関連し合うもの」の意味=「主体的な学び」、「対話的な学び」、「深い学び」の三つの視点の関連性 96
②なぜ三つの視点の関連を大事にするのか?
③「見方・考え方」の重要性 97
④「深い学び」へのつながり 98
〔「深い学び」と「主体的・対話的学び」及び「見方・考え方」と、「主体的・対話的で深い学び」実現の関係〕
第3節 3 理科改訂の要点(学習指導要領解説理科編P8) 100
1.(1)目標の在り方(解説理科編P8)の要旨 101
①目標の示し方
②「理科の見方・考え方」
2.(2)内容の改善・充実(解説理科編P9)について
(1)①指導内容の示し方について
(2)②教育内容の見直しについて 102
① 現状の把握について(ここまでの議論の大事な振り返り)
② 問題解決の力について→「そこで」の重要性 103
〔空虚な「主体性」であってはならない~主体性について考える②~〕 104
③「問題解決の力」と「問題解決の能力」について
④ 理科を学ぶ面白さや意義、有用性について→「また」の意味 105
(3)③小学校理科の内容の改善について
3.(3)学習指導の改善・充実(解説理科編P 10)について 106
(1)①資質・能力を育成する学びの過程
(2)②「主体的・対話的で深い学び」の実現 107
(3)「第2章 理科の目標及び内容(P 12)」に入る前の整理 108
〔第1章「総則」(全体論及び理科との関係)の整理〕
第2章 「第2章 理科の目標及び内容(理科編P12~)」 111
第1節 教科の目標における「主体性」と「科学的」
1.今回の理科の目標
(1)主体性が大事~全体の感想~
(2)全体の構成について 112
2.「科学的に解決する」の「科学的」の意味の重要性 113
(1)「科学的」の意味と意義~過去の目標との比較検討~
①昭和43年の目標~自然認識に支えられた「科学的」~
②昭和52年の目標~「心情につながる科学的」~ 116
③平成元年の目標~再び登場した「科学的」!~ 119
④平成11年の目標~構成主義の視点から「科学」と「科学的」を考える~ 120
〔「子供の素朴概念や予想、仮説などを大事にする理由」を改めて考える〕 127
〔子供に根強くある素朴概念の例と、その活用の重要性〕 128
⑤「科学的な」の検討~前回(平成20年)の目標と今回との比較検討~ 129
〔これまでの理科の教科目標のポイントである「主体性」と「科学的」〕 130
第2節 理科の目標及び内容 131
1.平成29年の目標
(1)今回と前回までの「科学的」 132
(2)「科学的」の真の意味
(3)今回の「科学的に解決する」を考える 133
(4)今回の「科学的」の検討…目標の解説に、取り組みのための「手立て」まで書かれている理由 134
(5)「資質・能力」育成と「科学的に解決する」の関係 136
〔「科学」と「科学的」にこだわって考える「科学的に解決する」の意味) 138
(6)「主体的で対話的な学び」と「実証性、再現性、客観性などといった条件を検討しながら進める問題解決活動」の関係 139
(7)「主体性」に支えられた問題解決活動 140
〔どんな子供を育てたいか?(雑談から)〕 141
(8)20年の目標を見直す 142
(9)なぜ「主体的で対話的な学び」なのか?~見方・考え方の重要性~
〔「見方・考え方」の出し方、総則と答申どちらが良いか?〕 143
〔「科学的に解決する」の意味と、そのための手立て〕 144
2.「科学」と「科学的」の関係
(1)「科学」と「科学的」の関係を再度検討する
〔「科学」と「科学的」にこだわって考える「科学的に解決する」の意味(追加)〕 148
(2)「実証性、再現性、客観性」が求める「論理性」と「科学」の関係
〔「実証性、再現性、客観性」に基づく「科学的」と「科学」の捉え方〕 149
(3)「科学」が求める「論理性」と、「科学」の関係
〔数学における「論理」〕
(4)数学における「数覚」から考える、科学における「実感覚」 150
(5)「文化」の持つ大事な意味 152
3.“人間が創造した「科学」”の捉え方について
(1)「文化」としての意味
〔「科学」の捉え方について①~「文化」としての意味~〕
(2)「科学の進歩」を考える 157
〔「科学」の捉え方について②~「科学の進歩」を考える~〕
(3)「科学の真理」を考える 162
〔「科学」の捉え方について③~「科学の真理」を考える~〕
〔目標と解説から考える「科学」と「科学的」、「科学的に解決する」の関係〕 165
〔古典物理学(科学)を通して「理科」を学ぶことと、現代の物理学(科学)の世界で生きていることの関係について〕 167
〔クーンの「科学革命」の捉え方への疑問〕 168
第3節 「見方・考え方」の検討 169
1.「見方や考え方」 170
(1)「方法や手続き」、「結果及び概念」とは
(2)「を基にして」の意味 171
(3)「問題解決の能力」と「考え方」の関係 172
2.「見方・考え方」 173
(1)「①科学的な見方や考え方」から「②理科の見方・考え方」へ 174
(2)「資質・能力」と「見方・考え方」の区別や関係性
〔「学び」における「見方・考え方」の位置付け〕 175
(3)「主体的・対話的で深い学び」が形式的にならないために 177
3.「見方」について〜導入として〜
4.「考え方」について 178
(1)「問題解決の能力」
①前学習指導要領にある「問題解決の能力」
〔前学習指導要領における「問題解決の能力」〕 179
②現学習指導要領にある「問題解決の能力」
③現学習指導要領の「問題発見・解決能力」と、前学習指導要領理科の「問題解決の能力」の比較 180
(2)現学習指導要領理科編における「問題解決の力」 181
①「問題解決の力」は「資質・能力」か?
②「問題解決の力」と「思考力、判断力、表現力等」の関係 182
③「問題解決の力」と「問題解決の能力」、「思考力、判断力、表現力等」の関係
④「問題解決の能力」と「考え方」の関係 183
〔「問題解決の能力」と「問題解決の力」、「考え方」の関係〕 184
(3)「問題解決の力」と「問題解決の能力」、「思考力、判断力、表現力等」の関係②
〔「問題解決の力」育成のための各学年に重点的な「考え方」〕 185
〔「思考力・判断力・表現力等」と「問題解決の力」、「考え方」の関係〕 186
〔前と現の学習指導要領における「問題解決の能力」と「問題解決の力」〕
〔「考え方」のまとめ〕 187
(4)「問題発見・解決能力」という表記について
〔「問題解決の力」育成のための「考え方」と学年の関係について〕
5.「見方」の出所は?~「領域」について考える~ 189
(1)「領域」の捉え方の変遷から「見方・考え方」を考える
(2)平成11年の「領域」の捉え方 190
①「見方」と「考え方」の区別 191
②「見方」と「考え方」の違い 192
③平成元年と11年の「見方や考え方」の比較 193
(3)平成20年の「領域」の捉え方 194
①「A物質・エネルギー」、「B生命・地球」の区分になった理由①
②「A物質・エネルギー」、「B生命・地球」の区分になった理由② 196
③「領域」と「視点」、「見方」の関係について
(4)今回(平成29年)の「領域」の捉え方 198
6.「見方」について(まとめ) 199
〔「見方」のまとめ〕
7.「見方・考え方」について 200
〔理科における「見方・考え方」のまとめ〕
8.「見方・考え方」と「見方や考え方〕の違いから「目標」を考える 201
〔「見方・考え方」と「見方や考え方〕の違いから見た「目標」の捉え〕
〔「知識」「考え」「概念」、そして「自然観」について〕 203
第4節 今回の学習指導要領の意義 204
1.今回の学習指導要領改訂の真の意義を理科から考える
〔前回と今回の、「問題解決の能力」や「見方」や「考え方」の関係〕 207
2.「問題解決の能力」と「問題発見・解決能力」〜「発見」が加わった理由〜 208
参考資料〔「資質・能力の三つの柱」と「資質・能力の三つの要素」〕
3.3つ目の「資質・能力」について 209
(1)「自然を愛する心情」が、資質・能力の1つとして位置づいた意義は?
(2)「自然を愛する心情」と共に「主体的に問題解決しようとする態度」が3つ目の資質・能力として位置づいた意義は?
(3)前回の「実感を伴った理解」がなくなった理由 211
4.「見通しを持って」について 212
(1)今回のポイントは「発想」 213
(2)「解決の方法の妥当性」 215
(3)「主体的・対話的で深い学び」の姿勢
〔今回の「見通しをもつ」に込められた「発想」の重要性〕 216
5.「自然に親しみ」について
第5節 「教科の目標」全体を振り返って 217
〔「第2章 理科の目標及び内容」の内容と本書の内容の対応表〕 218
〔理科学習指導要領検討の振り返り〕 219
〔『「1 改訂の経緯及び基本方針」を踏まえた理科学習を検討する際の視点』への、現時点での回答〕 221
第6節 「これからの理科授業」の展望〜「主体性」と「文化としての科学」の関係
から考える〜 222
1.「科学」と「理科学習」の関係から見える「主体性」の重要性
2.「主体的な学び」に取り組む際の留意点 223
3.「主体的」と「科学的」の、「近い」関係を自覚する 225
4.理科授業から考える「これからの授業」〜「主体性」と「文化」の関係から考える〜
第7節 「新たな価値」から、これからの授業を考える 226
1.「人間の持つ強み」と「新たな価値」 227
〔「新たな価値」実現の必要性と、その手立て(総則から)〕 228
2.「新たな価値」とは何か? 230
(1)答申における「新たな価値」と比較して検討する 231
〔「新たな価値」が目指す姿〕 232
(2)「自分の人生」と「深い学び」との関係 233
(3)「新たな価値」と「自分の人生」
(4)「新たな価値」と「資質・能力(何ができるようになるか)の獲得」 234
(5)「新たな価値」と「深い学びへの過程」 236
〔自分が考える「新たな価値」〕 237
3.「新たな価値」から、これからの学びを考える 238
(1)「新たな価値」の何が「新しい」のか?
(2)「新たな価値」と「個性重視」の関係 239
(3)「新たな価値」から考える「人間なればこその学び」
(4)理科学習における、「新たな価値」から考える「人間なればこその学び」 240
4.「新たな価値」とは?「理科(科学)を学ぶねらい」 241
第8節 「科学を学ぶねらい」と「新たな価値」 242
1.「純粋な発見の喜び」と「使えることの価値」
2.「問い」を発する能力の重要性
3.「科学」と「技術」の違いから「科学教育」を考える 244
4.「科学」における「知的好奇心」の意義…「精神の自由」 245
5.「科学」における「有用性」から授業を考える 248
〔「使える知識」の意味…科学者と子供の学びを比較して〕 249
〔科学の有用性を理科学習でどう扱えば良いのだろうか?〕
6.「新たな価値」と「有用性」の関係~「価値ある知的好奇心」の育成~ 250
7.「科学者自らの価値観」と「価値ある知的好奇心」の関係 251
8.「価値ある知的好奇心」と「真正な学び」の関係 252
9.「新たな価値」としての「科学を学ぶねらい」と「知的好奇心」の関係 254
〔「新たな価値」としての理科(科学)を学ぶねらいの実現〕 255
〔参考資料〕〔教科の良さや美しさを実感して欲しいというねらい〕
第9節 「新たな価値」を実現できる、これからの理科授業 256
第10節 「新たな価値」と「令和の日本型学校教育」 258
1.「令和の日本型学校教育」に「新たな価値」は書かれているか? 260
2.「個別最適な学びと協働的な学び」 261
3.「個別最適な学び」
(1)一貫して追及してきた「個に応じた指導」の現実 262
〔 個に応じた指導 と 個別最適な学び の関係〕
(2)「個に応じた指導」を実現する、個人差に留意した「指導の個別化」 263
〔「指導の個別化」について〕 264
(3)「個に応じた指導」を実現する、個性を生かした「学習の個性化」
〔「学習の個性化」について〕 265
(4)「個に応じた指導」と「個別最適な学び」~なぜ言い換えたのか?~
〔「個に応じた指導」と「個別最適な学び」の関係〕 266
4.「協働的な学び」
〔改めて「協働的な学び」から考える、「主体的・協働的な学び」〕 269
5.「個別最適な学びと協働的な学び」と「新たな価値」 271
6.「主体的・対話的で深い学び」と「令和の日本型学校教育」の関係 272
第11節 これからの学びと「新たな価値」~ここまでのまとめ~
1.改めて考える「新たな価値」の出発点としての「知識の理解の質を更に高め」
2.「協働的な学び」と「新たな価値」の関係 273
3.「人間の最も大きな強み」とは何か?の回答 274
〔「新たな価値」から考えるこれからの学び(理科を中心に)〕 275
〔「新たな価値」実現への理科教育の展開(案)〕 279
〔「二律背反的な対立的捉えの誤り」の、誤った捉え方〕 281
第Ⅲ部 「主体性の育成」から「新たな価値」実現を考える 282
1.「チャットGPT」と「主体性」〜チャットGPTから「考え」を得ることはできるか?〜
2.「チャットGPT」と「理科教育」 283
〔「記号接地問題」と「自然に基づく理科学習」〕 284
3.学びの対象としての「自然」の捉え方 285
4.「自分の頭で考える」ということの意味 286
5.「納得解を求める」と「正解を求める」について
6.「主体性を育む」という意味と「新たな価値」 287
【実践編】
第Ⅳ部 具体的単元の目標及び内容の検討事例 290
第1章 「力」という「エネルギー」を主として扱う単元 291
1.「風とゴムの力の働き(3年)」
2.「振り子の運動(5年)」 295
3.「てこの規則性(6年)」 300
〔参考資料〕〔「てこのきまり」が成り立つ真の理由について〕 302
〔エネルギーとしての「力」の捉え方(ここまでのまとめ)〕 305
〔参考資料〕〔「エネルギー保存則」の理解について〕 306
第2章 見えない「エネルギー」を主として扱う単元(中学年を主に) 307
4.「音の性質(3年)」
5.「磁石の性質(3年)」 315
〔令和6年度版使用教科書の記述から〕 319
〔磁石にはどんな力があるのだろうか?〕 320
6.「電流の働き(4年)」
〔「見方・考え方」から考えた「電流の働き」〕 322
〔3年生「電気の通り道」との関係~学年を超えた系統性の大事さ〕 325
〔エネルギーとしての「音、磁力、電流」の捉え方〕 327
第3章 「粒子」を主として扱う単元 329
7.「空気と水の性質(4年)」
〔圧す力により変化する2つの関係〕 330
8.「水のすがたと温度(4年)」 333
〔泡の正体は「水蒸気(水)」の捉え方〕 337
〔事象(現象)と事実、それをつなぐ理論〕 338
〔「温度」と「熱」〕 340
9.「物の溶け方(5年)」 344
10.「水溶液の性質(6年)」 347
11.「燃焼の仕組み(6年)」 352
〔参考〕〔「より妥当な考えをつくりだし、表現すること」の意味〕 355
〔「粒子」の存在、保存性とエネルギーの関係〕 356
第4章 「生命」を主とした単元 358
12.「植物の発芽と成長(5年)」
〔意外と難しい「条件制御」〕 362
第5章 「地球」を主とした単元 363
13.「太陽、月、星の位置変化(3、4、6年)」の単元
〔理科で鍛える「実感覚」と「見方」の関係〕 365
〔参考資料〕〔方位に関する児童の意識調査から〕 366
【綜合編】
第Ⅴ部 直観やイメージ、発想を育てる学びの実現
第1章 「新たな価値」のその先へ、これからの学びへの提言 368
1.「事実の“理解”」だけで良いのか?
2.子供(人間)は本来「解釈」したくなる存在 369
3.「太陽の位置」を「影の位置」から推測することの重要性
4.「事実の“理解”」だけで納得できるのか? 370
5.「事実の“理解”」を納得させる「イメージ」 372
6.「イメージ」を生む「ひらめきや直観、発想」 373
7.「ひらめきや直観、発想」と「イメージ」、そして「図」の関係 374
〔水の沸騰する様子の観察からの「ひらめき・直観・発想」と「図」、「イメージ」の関係〕 375
〔「納得」は「因果関係」からだけでしかできないのか?〕
8.「ひらめきや直観、発想」を「再構成すること自体」の意義、そして「主体性」
~「わかる」ことと、「わかった!」という実感~ 376
9.「ひらめきや直観、発想」のイメージ化から考える「再構成すること」の意義 377
10.AIにはない「人間の学び」の特性 378
〔主体的・対話的な学びと黒板〕 380
11.「納得した理解」の捉えの確認 381
12.個々の好奇心から始まる、主体的な学び
~経験、知的好奇心、ひらめき・直観、そして創造性~ 383
13.「資質・能力の三つの柱」の獲得と「新たな価値の実現」、その先へ 385
14.「知的好奇心」を育成する「自由研究」の在り方から、「授業」を考える 386
〔自分の考える「自己肯定感」〕 390
15.「知識の再構成」の捉え直し〜「再構成された知識の意義」と、「知識を再構成すること自体の意義」の統合〜
〔「自然に親しみ」実現のための一つの手立て〕 391
第2章 「納得」の在り方から、「これからの知識の再構成」を考える 393
1.科学(理科)の学びにおける数学の役割、「納得」の在り方から、「これからの知識の再構成」について考える
2.現代科学における「納得」の在り方から、「これからの知識の再構成」について考える 394
〔全てを「納得」することができるのか?〕 396
〔「みんな違って、みんないい」と「理科(科学)」の関係〕 397
最終章 「人格を持つ個としての存在」…人間の最も大きな強み 398
むすびにかえて これから求める「問題解決の能力」とは?
〜「自然のありよう」を愛し求め続ける、「知的好奇心」に基づく「創造的能力」の育成〜 399
〔自分の考える、これからの「理科学習」の方向性〕 406
〔最終的な目標「科学的に解決する」と、「資質・能力」育成の関係について〕
〔人間なればの「知識の再構成」による「理科」の学び〕 407
〔学習指導要領における「創造性」〕 408
〔「ブラタモリ」と、「チコちゃんに叱られる」の学び〕 410
〔人間なればの「知識の再構成」による理科の学び〕 412
おわりに 413
〔参考文献〕 417