小学校国語 「見方・考え方」が働く授業デザイン

    小学校国語 「見方・考え方」が働く授業デザイン

      ISBN: 9784491036489

      小林 康宏/著

      $15.00

      著者紹介

      小林康宏
      和歌山信愛大学教授
      長野県出身。横浜国立大学大学院修了後、長野県内の公立小中学校に勤務し、2019年4月から和歌山信愛大学に着任。元長野県教育委員会指導主事。日本国語教育学会会員。全国大学国語教育学会会員。夢の国語授業研究会幹事。東京書籍小学校国語教科書「新しい国語」編集委員
      【2019年4月現在】

      目次

      はじめに

      Ⅰ 「言葉による見方・考え方」とは

      1「見方・考え方」とは 
      ⑴「見方・考え方」とは?
      (2)「見方・考え方」を視覚化すると
      (3)「言葉による見方・考え方」を視覚化すると

      2 「見方・考え方」を育てる基本的な授業展開
      (1)「見方・考え方」の示し方
      (2)「見方・考え方」を育てる授業展開7原則

      Ⅱ 「見方」を広げる授業づくり

      1 「見方」の二つの意味合い
      (1)何を見るか
      (2)どこから見るか
       2 見方のヒントは〔知識及び技能〕にあり
        (1)「語彙」に「言葉の意味」につながる要素がいっぱい
        (2)「文や文章」に「言葉のはたらき」につながる要素がいっぱい
      (3)〔思考力,判断力,表現力等〕にも「見方」はたくさん埋め込まれている
      3 各領域で働かせる代表的な見方
      (1)「読むこと」…文学的文章
      (2)「読むこと」…説明的文章
      (3)「話すこと・聞くこと」「書くこと」
      4 「見方」を育てる授業づくり
        ●オノマトペに目を付ける 教材:「三年とうげ」(三年)
      ●五感を使って俳句を読む 教材:「俳句を楽しもう」(中学年)
      ●接続語、具体と抽象の関係に目を付ける 教材:「ありの行列」(三年)
      ●観点に沿って具体を見付ける 教材:「あったらいいな,こんなもの」(二年)
      ●立場を基に対象をみる 教材:「未来がよりよくあるために」(六年)
      ●中心に何が書かれているか見付ける 教材:「立冬」(三年)(書写)

      Ⅲ 「考え方」を活用する授業づくり

      1 国語の授業で育てる「考え方」
      2 「考え方」を育てる授業づくり
      読むこと:文学的文章―八つの考え方を働かせる
      ●A 反復表現に着目し、比較する 教材:「わらぐつの中の神様」(五年)
      ●B 反復表現の周辺に着目し、比較する 教材:「くじらぐも」(一年)
      ●C 変化する反復表現に着目し、比較する 教材:「ごんぎつね」(四年) 
      ●D 見方に沿った仮定法① 着目する言葉を別の言葉に言い換えて比較する 教材:「スイミー」(二年)
      ●E 見方に沿った仮定法② 着目する言葉を抜き取って比較する 教材:「白いぼうし」(四年) 
         ●F 自分の経験に照らし合わせ比較する 教材:「モチモチの木」(三年)
       ●G 言葉の意味に着目し、当てはめる 教材:「ちいちゃんのかげおくり」(三年)
         ●H 自分の価値観・道徳観に照らし合わせる 教材:「大造じいさんとガン」(五年)
      読むこと:説明的文章―発達段階に応じた「考え方」を働かせる 
         ●時間を規準に順序付けする 教材:「たんぽぽのちえ」(二年)
         ●見方に沿って分類する 教材:「こまを楽しむ」(三年)
      ●具体と抽象で関係付ける 教材:「生き物はつながりの中に」(六年)
      書くこと:発達段階に応じた「考え方」を働かせる
         ●比較して、説明する順序を決める 教材:「かんさつ名人になろう」(二年)
         ●因果関係を明確にした文章をつくる 教材:「遠足を冒険物語にしよう」(三年)
         ●集めた情報を分類する 教材:「ことわざについて調べよう」(三年)
         ●具体と抽象の関係で対象を関係付ける 教材:「考えを明確にして提案書をつくろう」(五年)
      話すこと・聞くこと:発達段階に応じた「考え方」を働かせる
         ●順序を考えて話す 教材:「ともこさんはどこかな」(二年)
      ●分類し、共通点と相違点をはっきりさせ比較する 教材:「進行を考えながら話し合う」(三年)
         ●変化の原因を聞いて、自分と比べる 教材:「きいて、きいて、きいてみよう」(五年)
       3 他にもあります 働かせてみたい考え方
      ●帰納的に考える 教材:「わらぐつの中の神様」(五年)
      ●問題解決型思考を使う 教材:「気になる記号」(三年)
      ●反論―再反論を考える 教材:「未来がよりよくあるために」(六年)

      Ⅳ 多様な「見方・考え方」を働かせる授業・単元づくり

      1 「読むこと」(文学的文章)の授業・単元で
      2 「話すこと・聞くこと」「書くこと」の授業・単元で
      3 多様な「見方・考え方」を育てる単元・年間授業プラン
      ●シリーズ本から多様な考え方を知る単元プラン 教材:「海のいのち」(六年)
      ●毎時間、新たな考え方を身に付ける単元プラン 教材:「ごんぎつね」(四年)
        ●考え方を身に付ける一年間の単元プラン
      教材:「こまを楽しむ」「すがたをかえる大豆」「ありの行列」(三年)
      ●複数の見方で追究する一年間の授業プラン 
      教材:「閑かさや 岩にしみ入る蝉の声」、「古池や 蛙とびこむ 水の音」(中学年以上)
      ●多様な考え方を働かせる(読むこと)一時間の授業プラン 教材:「わらぐつの中の神様」(五年)
      4 多様な「見方・考え方」を育てるためのかんたん言語活動
      ●立場を変えて、物語を書き替える 教材:「なまえつけてよ」(五年)
      ●説明文の段落の順序を考える 教材:「すがたをかえる大豆」(三年)
      ●説明文を納得度で読む 教材:「笑うから楽しい」(六年)
      ●叙述を根拠に、俳句の世界を楽しむ 教材:「俳句を楽しもう」(三年))

      Ⅴ 多様な見方・考え方を育てる教室づくり

      ●係の連絡に自分の言葉を加えよう
      ●放送のときに、「ちょい足しアナウンス」をしよう
      ●相手の気持ちや様子を想像しよう
      ●いろいろな「わけ」があることを知る
      ●一つの考えが他にも応用できないか考える
      ●意見を考えたら、見方を変えて、もう一度考える
      ●何を言いたいのか、想像する

          商品説明

          国語の授業で大切なこと。それは、教材に向き合ったときにその作品の価値内容を感じられる力であり、同時に作品を読み解く術を見つける力であり、その術を他の作品を読んだり、表現したりすることにも活用していく力を獲得することです。この力は、課題解決的な学習を通して育てることができますが、その際に「対象をどんな視点で見て、どのように考えるか」という「見方・考え方」が必要になります。一時間の授業の中で、単元の中で、教室づくりで、ねらいと活動の切り口をちょっと工夫するだけで実現する、子どもが前のめりになる国語授業を創りたい。そう願う先生必読の一冊です。

          商品の仕様

          • 読者対象: 小学校教員
          • 出版年月: 2019年4月5日
          • ページ数: 184

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