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資質・能力を育成する授業づくり 小学校国語 - 東洋館出版社

資質・能力を育成する授業づくり 小学校国語

タイプ: 書籍
ISBN: 9784491043913

髙木展郎・白井達夫・坂本正治/編著

セール価格 2,530(税込)
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カリマネを通した小学校国語の授業づくりとは?

昨年度から平成29年版学習指導要領の全面実施が始まり、「資質・能力を育成する」という目標の実現に向けて、多くの先生方が日々実践を続けていることでしょう。そのような先生方に向けて、髙木展郎先生を中心としたメンバーが贈る「資質・能力」シリーズ。その最新作『資質・能力を育成する授業づくり 小学校国語-カリキュラム・マネジメントを通して-』では、今見直すべき国語授業の在り方、新しい授業実践の具体例を提案しています。

今、求められる国語科の役割とは?

「この作品の主題は何か?」
「この作品を通して、作者の言いたかったことは何か?」」
少し前までは、これらの発問はよくあるものでした。「この作品の主題は~である」 というようにまとめることで授業を完結させるという、日本型の読解指導が長らく続けられてきたのです。しかし、教材の理解と受容を中心とした学習では、作品をより多面的に、時に批判的に読み解くような思考力や表現力は身に付きません。従来の授業の在り方を見直す必要があるでしょう。

これからの時代を生きる子供たちに育てたい資質・能力を考えたとき、国語科の担う役割は拡大する一方のように感じられます。だからこそ、国語科だけで解決しようとしないことが大切です。言語力であっても教育課程全体のつながりの中で育てるものであり、国語科だけで育てるものではありません。カリキュラム全体における国語科の役割を見直すべきでしょう。

言葉の力が育つ場

教科書カリキュラムからの転換

子供たちの実態や学校・地域の特色に応じた教育は、全国一律の教科書に頼り切った授業では実現できません。子供たちの実態も異なり、学校規模や施設も異なり、地域の教育資源も異なるにもかかわらず全く同じ教育が行われるなら、子供たちがわざわざ学校に通う意味はないでしょう。「教科書を教えるのではなく、教科書で教える」という意識がこれまで以上に求められています。

カリキュラム・マネジメントとは、基準としての学習指導要領に「子供たちの実態」「家庭・地域の特色」「教職員の工夫」などの具体を加味して、よりよい学びを生み出すこと、つまり、学校がもっているヒト・モノ・コトを生かして、特色ある教育課程を創造することであると言えます。つまり、学習指導要領に学校の「強み」を加えていくという考え方です。

「教える」授業から「学び合う」学習へ

これからの授業では、受信した情報を基にして考え、友達同士で交流し、考えを広げたり深めたりすることを通して、資質・能力を育成していくことが求められます。」
髙木展郎先生が提唱する「聴いて 考えて つなげる」授業では、この「受信→思考→発信」のプロセスを学習者自身に自覚させることに大きな意味があるとされています。ここでは、学習指導案を子供向けに書き換えた「学びのプラン」を子供に配付するという方法を実践しています。学習の主体である子供たちに対して、「何をどう学び、どのように評価されるか」を明示するのです。これによって、子供たちが自ら主体的に学ぶ姿が見られるようになりました。

言葉の力が育つ場

13の実践例から浮かび上がる授業改善の視点

本書では、これまでに述べたような授業づくりの考え方を、実際に授業実践に落とし込んだ例を13例紹介しています。

第Ⅰ章 授業改善のために-子供たちが真剣に考えたくなる授業づくり-」
例1 学習課題から「問い」を生む C読むこと」
例2 書写の実践における見通しと振り返りの充実 B書くこと」
例3 ペアとグループを組み合わせた学び合い A話すこと・聞くこと」
第Ⅱ章 視点を変える-教科書教材を新たな視点で活用する授業づくり-」
例4 子供自身が主体的に学びを進める指導 A話すこと・聞くこと」
例5 問いを見いだしながら、事実を正確に伝える記事を書く B書くこと」
例6 多様な他者の読みとの交流を位置付けた授業づくり C読むこと」
第Ⅲ章 壁を越える-チーム学校の機能を生かした授業づくり-」
例7 国語科と生活科との間に互恵的な関係を生み出す B書くこと」
例8 異学年同士の交流で資質・能力を育成するには A話すこと・聞くこと」
例9 小学校と幼稚園の「校種の壁を越える」 B書くこと」
第Ⅳ章 日常的に言葉の力を育てる指導」
例10 モジュールを生かした小単元指導」
例11 どのような場面でも自分の思いを伝えられる子を育てるスピーチ活動」
例12 地域の読書資源を活用し、言葉と出合う読書単元」
例13 自己との対話を楽しむ日記指導」

それぞれの章で示された意欲的な実践例を通して、授業改善の視点を見いだし、実践に役立てていただけることを願っています。