小学校・中学校 Google Workspace for Educationで創る10X授業のすべて

    小学校・中学校 Google Workspace for Educationで創る10X授業のすべて

      ISBN: 9784491045252

      イーディーエル株式会社・平塚 知真子・樋口 直宏・山本 光/監、井上 嘉名芽・井上 勝・清水 洋太郎・平井 聡一郎・松本 博幸・渡辺 光輝/著

      $20.00

      著者紹介

      [監修者]
      樋口 直宏
      筑波大学人間系教育学域 教授
      筑波大学人間系教授。筑波大学大学院生・助手の後、立正大学を経て現在に至る。日本義務教育学会副会長、文部科学省学校施設の在り方に関する調査研究協力者会議委員、東京都品川区品川教育検討委員会委員長のほか、茨城県内やつくば市内の学校評議員等を務める。専門は教育方法学であり、特に思考力の育成、授業研究、小中一貫教育に関する研究を中心に取り組んでいる。主な編著書に、『批判的思考指導の理論と実践』(学文社,2013)、『実践に活かす教育課程論 教育の方法と技術論』(学事出版,2020)などがある。

      山本 光
      横浜国立大学教育学部 教授
      大学院では高エネルギー物理を研究し、株式会社野村総合研究所の研究員、横浜国立大学教育人間科学部マルチメディア文化課程の助手、講師、学校教育課程数学教育講座の准教授を経て、現職。大学では、解析学や確率統計およびプログラミングの授業を担当。研究においては、多変量解析やAI などのデータ分析を用いた教育課題についての研究を行っている。その他、横浜市立大学、神奈川県立保健福祉大学にて、情報処理学科目の非常勤講師をしている。2017 年に横浜国立大学ベストティーチャー賞受賞した。

      [執筆者]
      井上 嘉名芽
      東奥義塾高等学校
      弘前大学大学院教育学研究科修了(教育学修士)。青森県庁 県史編さん室 嘱託員を経て東奥義塾高等学校に生物教諭として奉職。学級担任、図書館長、広報渉外部長、教務部長を歴任し、2018 年より情報科主任教諭、2020 年よりICTコーディネーターとして県内外の教育関係機関からICT 研修会講師を依頼され現在に至る。主な認定資格に Gooɡle forEducation 認定コーチ・認定トレーナー、Adobe Education Leader 2021、Microsoft Innovative Educator
      Expert for 2020-2021(MIEE)、ロイロ認定Teacher 2019・シンキングツールアドバイザーなど。GEG HirosakiリーダーやLEG Hirosaki 共同リーダーとしても活動している。

      清水 洋太郎
      茨城県大子町立生瀬小学校 校長
      茨城県の公立小中学校で教諭、小学校教頭、小学校校長として30 年間勤務。その間、大子町教育委員会指導主事として6 年間、指導室長として2 年間、教育行政に携わる。「日本初の『読書のまち』宣言」や「筑波大学との連携・協力推進事業」など、大子町の特色ある教育の推進に関わる。2020 年4 月に生瀬小学校に校長として赴任し、「未来を幸せに生きる力を育む教育の推進」を理念として掲げ、ICT を活用しコロナ禍に負けない学校経営を進める。2021 年度は「Gooɡle for Education 事例校」「パナソニック教育財団事例校」「日本生命財団事例校」などの指定を受け、現在も実践的に研究に取り組んでいる。

      平井 聡一郎
      (株)情報通信総合研究所特別研究員
      茨城県の公立小中学校で教諭、中学校教頭、小学校校長として33 年間勤務、その間、総和町教委、茨城県教委で指導主事を勤める。古河市教育委員会で参事兼指導課長として、全国初となるセルラー型タブレットとクラウドによる ICT 機器環境の導入を推進。2018 年度より現職。茨城大学非常勤講師、文部科学省教育 ICT 活用アドバイザー、2020 年に向けた教育の情報化推進会議ワーキングブループ委員、総務省プログラミング教育事業推進会議委員を歴任。経済産業省の未来の教室・EdTech 研究会にオブザーバーで参加。戸田市、下仁田町、小国町など複数の市町村、私立学校の ICTアドバイザーも務めている。

      松本 博幸
      千葉県印西市立原山小学校 校長
      千葉県公立小学校教諭、印西市教育委員会指導主事、小学校教頭として28 年間勤務。その間、情報教育推進に努め、文部科学大臣優秀教職員表彰、千葉県教育功労賞受賞。文部科学省情報教育課情報教育推進係長として、情報活用能力調査や、次世代の教育情報化推進事業(情報活用能力を育成するためのカリキュラム・マネジメントの在り方と授業デザイン【IE-School】、主体的・対話的で深い学びの実現に向けたICT 活用の在り方と質的評価【ICT-School】)の4 年間業務を経て、現職。文部科学省児童生徒の情報活用能力の把握に関する調査研究企画推進委員、市のICT 活用推進委員を努める。Adobe Education Leader としても活動している。

      渡辺 光輝
      お茶の水女子大学 附属中学校
      千葉県公立中学校、千葉大学教育学部附属中学校教諭を経て現職。Gooɡle 認定イノベーター(JPN19)、光村図書 中学校国語教科書編集委員、教科書研究センター デジタル教科書に関する調査研究委員会 国語部会委員、GIGA スクール時代のNHK for School 活用研究プロジェクト メンバーを務める。近著に『学びの質を高める! ICT で変える国語授業―基礎スキル&活用ガイドブック―』『ICT ×国語 GIGA スクールに対応した1 人1 台端末の授業づくり』(明治図書、共著)がある。

      平塚 知真子
      イーディーエル株式会社代表取締役
      早稲田大学第一文学部(教育学専修)卒。筑波大学大学院教育研究科修了(教育学修士)。「Gooɡle 認定トレーナー」(個人)及び「Gooɡle Cloud Partner Specialization Education」(法人)の2 つを認定を持つ国内唯一の女性トレーナー経営者。短時間でIT スキルを劇的に引き上げる指導に定評がある。出版社勤務を経て専業主婦なるも、学習欲が高じて大学院に進学。在学中に事業欲が高まり、教育会社を起業し、現在に至る。著書に『Gooɡle 式10X リモート仕事術』(ダイヤモンド社)がある。

      井上 勝
      八千代松陰中学校・高等学校 元 副校長  イーディーエル株式会社顧問
      筑波大学卒業後、八千代松陰中学校・高等学校に数学科教諭として奉職。2003 年度に高等学校教科「情報」がスタートしてからは情報科を担当。教育情報部主任、教務部長、教頭、副校長を歴任。それぞれの立場で一貫して校務の情報化、教育の情報化、校内ネットワークの構築、インフラ整備に携わる。2016 年勤務校にGooɡle for Education を導入し、運用を統括。定年退職後は同校に引き続き勤務。2020 年4 月よりイーディーエル株式会社に参画し、現在に至る。
      [2021年8月現在]

      目次

      はじめに

      序章 いよいよ始まったGIGAスクール構想 教室が変わる?
       1 GIGAスクール構想いよいよ始動。今、求められるものはビジョンと覚悟
       2 ICT活用の基礎知識〈デジタル化〉とは
       3 これだけは知っておきたい〈クラウド〉の恩恵とは
       4 「10X 授業」とは

      Column1 Google 認定教育者のススメ

      第1章 なぜ Google Workspace for Educationなら10 X授業を実現できるのか?
       1 Google Workspace for Education とは?
       2 授業を 10X するアプリの選び方とは?
       3 Google のツールとマインドをかけ合わせると、授業が 10X する
       4 10X 授業とComputational Thinking(計算論的思考)

      Column2 情報× 情操× デジタル・シティズンシップ

      第 2 章 10X 授業を成功に導くICT 活用10 の型9
       1 「10X 授業10 の型」とは何か
       2 授業の魅力と成果を上げるための7 つの型
       3 効率を上げる3 つの型
       4 10X 授業10 の型とアプリ

      Column3 全児童39 名小規模校のICT への挑戦

      第3章 「10X 授業10 の型」で創る授業デザインの基本
       1 Google ティーチャーズ・マップ(GTM)を活用して10X 授業を即実践
       
       [実践例]小学校5年生 社会科「これからの食料生産とわたしたち
        第1時 / 第2時 / 第4時2 / 第5時 

      Column4 職員室の雑談からICT は広まっていく

      第4章 実践「10X 授業10 の型」で創る授業デザイン
       【小学校:板書シリーズ該当教科】
       [国語]第1学年:しらせたいな、みせたいな
       [国語]第2学年:お手紙
       [国語]第3学年:わたしたちの学校じまん
       [国語]第4学年:ごんぎつね
       [国語]第5学年:みんなが過ごしやすい町へ
       [国語]第6学年:メディアと人間社会/大切な人と深くつながるために/プログラミングで未来を創る
       [社会]第3学年:高松市のようすやよさが伝わる地図を完成させよう
       [社会]第4学年:各家庭ではどんなごみをどのように出しているのだろう
       [社会]第5学年:生産性を高めるために、どのような工夫があるのか調べよう
       [社会]第6学年:学習問題に対する自分の答えをまとめよう
       [算数]第1学年:ひきざんカードをならべよう
       [算数]第2学年:5×□のかけ算の答えは?
       [算数]第2学年:サイコロの形をつくろう
       [算数]第3学年:k(キロ)やm(ミリ)ってどんな意味かな?
       [算数]第4学年:正三角形のまわりの長さを求めよう
       [算数]第5学年:目指せ!プロの審判9.15mは何歩?
       [算数]第6学年:自分の考えをまとめよう
       [理科]第3学年:ゴムの伸ばし方を変えたときの車の進む距離の変わり方を比べる
       [理科]第4学年:半月や満月の動き方のきまりを見つける
       [理科]第5学年:さらに食塩やミョウバンを溶かす方法を発想する
       [理科]第6学年:持続可能な社会の構築に向けて人はどうすればよいか理解する
       [生活]第1学年:これまでの活動をまとめよう
       [生活]第1学年:夏の公園で遊ぼう
       [生活]第2学年:図書館で見付けたことを紹介しよう
       [生活]第2学年:生き物からの贈り物
       [体育]第4学年:技の習得・習熟を目指そう
       [体育]第6学年:喫煙の害について考えよう
       [外国語活動]第3学年:クイズを作ってリハーサルをしよう
       [外国語]第6学年:行きたい国について話そう
       [道徳]第2学年:るっぺどうしたの
       [道徳]第4学年:絵葉書と切手
       [道徳]第5学年:ブータンに日本の農業を
       
       【小学校:板書シリーズ非該当教科】
       [音楽]第2学年:どんな音がきこえるかな
       [音楽]第5学年:和音に合わせて旋律をつくろう
       [図工]第3学年:「ちいさな自分」のお気に入り
       [図工]第6学年:わたしの感じる和
       [図工]全学年 :身近な自然でアートしよう(夏休みオンライン宿題)
       [家庭]第5学年:どんな生活をしてるのかな
       [家庭]第6学年:まかせてね 今日の食事
       [家庭]第6学年:上手に暮らそう
       [総合]第3学年:農作物を栽培しよう
       [総合]第4学年:福祉について調べよう
       [総合]第5学年:環境について考えよう
       [総合]第6学年:自分たちの住む地域をよくしよう
       [総合]3年以上:平和について考えよう(夏休みオンライン課題(配信))
       [学級活動]第1学年:2学期の目標をきめよう
       [学校行事]第2学年:学習発表会
       [学校行事]第3学年:秋の遠足を楽しもう
       [学級活動]第4学年:友達を大切にしよう
       [クラブ活動]第5学年:クラブを楽しもう
       [児童会活動]第6学年:委員会・食育集会を行おう

       【中学校:板書シリーズ該当教科】
       [理科]第1学年:振幅と振動数
       [理科]第2学年:単体と化合物
       [理科]第3学年:体細胞分裂の観察の考察
       
       【中学校:板書シリーズ非該当教科】
       [国語]第2学年:「走れメロス」の謎を探究する
       [社会]第1学年:ヨーロッパ州 -国同士の統合による変化-
       [数学]第1学年:比例を利用しよう
       [音楽]第2学年:曲にふさわしい発声で歌おう
       [音楽]全学年 :楽器と唱歌によるパッチワーク
       [美術]第1学年:遠近感を出そう -線遠近法-
       [美術]第3学年:今を生きる私へ(自画像)
       [体育]第2学年:創作ダンス
       [保健]第2学年:交通事故と危険予測の回避
       [技術]第1学年:わたしのものづくり
       [技術]第3学年:植物工場を作ろう
       [家庭]第2学年:住まいの安全について考えよう
       [家庭]第3学年:消費者トラブルを解決する
       [外国語]第1学年:観光パンフレットを作ろう
       [道徳]第3学年:『二通の手紙』
       [総合]第2学年:スマホ活用について考えよう
       [学級活動]第3学年:先輩に学ぼう -自分のライフプランを考えよう-

      Column5 日常的にICT を使うことの大切さ

      第5章 アプリの基本機能と設定、操作方法
       1 すべてに共通する操作と注意すべき点
          Google アプリの3ステップを覚えよう
       2 Google Classroom の基本操作
       3 授業で使える便利な機能
          Google Jamboard:[フレーム]に[背景を設定]するには?
          Google フォーム:自動採点のテストを作成するには?
          Google Meetでゲストティーチャーに取材するには?
          Google Keepの[メモ]を共同編集するには?
          Google ドライブ:最低限知っておくべき知識とは?
          音声入力ってどうやるの?
          安全かつ効率よく共有設定できるグループメールとは?
          スライドのデザインを、AI にお任せするには?

          商品説明

          1人1台端末に求められる「10X授業」を板書シリーズの実践をもとに提案! 「10X授業」を”最短最速”で実現するために 1人一台端末時代に求められる授業をデザインできる! 『小学校・中学校 Google Workspace for Educationで創る10X授業のすべて』

          1人1台端末時代に求められる10X授業とは?

          GIGA スクール構想によって、全国津々浦々、児童生徒向け1人1台端末と高速大容量の通信ネットワークの一体的な環境整備が完了しました。令和3年度からはいよいよ、学校教育がこれまでとは劇的に変わり始めます。すでに最先端のICTを取り入れた授業に対応するため、ICT 機器活用の研修を受講された先生方も多いことでしょう。
          この教育の技術革新は、「多様な子どもたちを誰一人取り残すことのない公正に個別最適化された学びや創造性を育む学びにも寄与するもの」であり、「特別な支援が必要な子どもたちの可能性も大きく広げるもの」です。
          では、教育・授業はどう変わっていくのでしょうか?
          本書では、1人1台端末時代に求められる授業を「10X授業」と名づけました。

          「10X 授業」の定義

          • ①児童生徒の心をワクワクさせ、主体的に学習に取り組みたくなるような授業。
          • ②対話を通じて児童生徒が自分自身の考えや在り方に気付き、学びを深めていける授業。
          • ③技術革新により変容する社会と労働環境の変化に対応し得る学びにつながる授業。
          • ④授業を準備する時間が今までの10 分の1 なのに、成果は10 倍になる授業。

          例えば、Google マップのストリート ビューは「どこでもドア」。瞬時に修学旅行先の様子を3D で疑似体験できます。Google Meet もまた、離れた場所にいる人と顔を見て話すことができる「どこでもドア」です。この「どこでもドア」を使ってどこへ行くのか、何ができるのか? ワクワクしてきませんか? これは、使う人のビジョンによってまったく変わってくるはずです。
          学習環境にGoogle Workspace for Education のツールを効果的に取り入れることで、10倍の成果をもたらすイノベーションを起こすことができます。ぜひ、高い理想を掲げて教育に利活用していきましょう。

          Google Meetは離れた場所にいる人と顔を観て話すことができる「どこでもドア」

          Google Workspace for Educationとは?

          Google Workspace for Education とは、Google が提供する、複数のツールをまとめた学校向けサービスの総称で、時間や場所を問わず、教員だけでなく児童生徒、さらには保護者も共同利用することができます。2021年2月にサービスを一新し、「Google Workspace for Education」という名称になりました。下の図に示したように、合計14のアプリがすべてのエディションで利用できるようパッケージされています。

          エディションで利用できる14のアプリ一覧

          GIGA スクール構想により、Google のChrome OSを搭載した端末、Chromebookの導入が急増しました。これまでに700以上の教育委員会がChromebook を採用し、併せてChromebookを導入していない自治体も含め、GIGAスクール構想でICT環境を整備している自治体全体の半数以上がGoogle Workspace for Education を導入しています。

          授業を10X するアプリの選び方とは?

          Google Workspace for Education のアプリ群にはよく似ている機能を持つものがあります。例えば、本書では小学1 年生の「生活科: 元気にそだてわたしのアサガオ」という単元があります。これまでの「アサガオの成長記録」をまとめようとするとき、どんなアプリを選べばいいでしょうか?

          実は、正解は一つではありません。もっと言えば、Jamboard (デジタル ホワイトボード アプリ)でもGoogle スライド(プレゼンテーション アプリ)でも、Google ドキュメント(文書作成 アプリ)でもGoogle Keep (デジタル メモ アプリ)でも、どれを使っても正解です。

          「えっ! それは困る……。同じようなアプリが四つもあるんですか?」
          そう戸惑われる方も多いかもしれません。しかし、もっとも簡単で、低学年でも直感的に使えるアプリがGoogle Keep です。そこでまずは、Keep を使った授業デザインをご紹介しましょう。「なぜKeepなのか?」と言うと、写真と関連するメモをもっとも簡単に作成できるからです。1 枚のメモに複数の写真を紐付けることができます。さらに、スマホ、iPad、Android タブレットでは音声入力が使えますので、低学年でも入力の負荷がかかりません。

          「アサガオの成長記録をまとめる」という単元では、アサガオと自分との関わりや、長期間に渡るアサガオと自分の成長を振り返ること、感じたり考えたりしたことを自分の言葉で表現できることが目的となります。
          授業の流れの中で、もっとも時間をかけたいのは、どこでしょうか。成果(主体的・対話的で深い学び)を意識すれば、まとめた記録用紙を見返して気が付いたことを班で話し合う場面。そして、班で話した内容を児童がまとめ、最後に全体で振り返りをする場面となるでしょう。この時間を増やすために、ICTツールを活用します。

          まず、従来の「板書シリーズ」ではこれまでの記録を綴じて本にする活動を行っていました。Keep を取り入れると、この活動はどうなるでしょうか? 本時の活動を見越して、用紙に観察記録を記入したときにそれを撮影し、画像として保存するようにしておきます。Keep を立ち上げた後、教室での児童への指示は、次の4 ステップで完了です。

          1. [メモ]にアサガオの観察記録を取り込む。
          2. 誰のものか分かるように、[メモ]の[タイトル]に名前を入力する。
          3. 師も確認できるように、「共有」を設定する。
          4. [メモ]にまとめを入力する。

          具体的な操作に関しては、次の図をご覧ください。デバイスやアプリの操作に慣れるまでは時間がかかるかもしれませんが、数週間もするとすっかり慣れて、数分で発表の下準備ができてしまうので、節約できた時間を対話にあてることができます。

          STEP1 STEP2 STEP3 STEP4

          教師は、大型提示装置で自分のKeep を表示しながら、発表してほしい児童のまとめや画像を投影し「共有」します。
          後日、教師は各児童の[メモ]にコメントを入れることができます。さらに、[共同編集者]に保護者を追加することも可能です。すると、保護者にも児童の活動を確認してもらうことができます。共有すると、共有者のアイコンが表示され、すぐにお互いに分かります。保護者から、我が子に向けてのコメントを入れてもらうことで、これまでにはない魅力(ワクワク)が、児童にも保護者にも生まれます。

          授業の準備は、Chromebook とこれまでの観察記録のみでOK。板書する時間も半減。その分、対話とそれを受けての追記、そして発表の時間に多くの時間をかけることができます。Keep ではなく、スライドを使えば、プレゼンテーションアプリなので、発表する際にスライドを順序立てて話すことができます。またJamboard はホワイトボードのように付箋や画像、手書きテキストなどを[フレーム]上に追加できます。班のメンバーに気付いた点をどんどん意見してもらうのには最適です。ドキュメントは、中・高学年向けです。レポートとしてまとめる場合に最適です。

          つまり、単元の目標を達成し、魅力、成果、効果をそれぞれ10X するために、どのアプリを使ってもいいのです。迷ったら、使いやすいもの、簡単なアプリを選んでください。それでまったく問題ありません。使ううちにどのアプリがどんな活動に適しているのか分かってきます。まずは一つのアプリを授業で使ってみることから始めましょう!

          「10X 授業10 の型」とは何か?

          一つのアプリには、さまざまな機能が備わっています。Google Meet の「ビデオ会議システム」のように、特定のアプリにしか備わっていない機能もあれば、多くのアプリに共通して搭載されている、リアルタイムで共同編集ができる「共有」などの機能もあります。
          そのため、先ほども述べたとおり、どんなアプリを使っても同じような結果を出せる場合もあるわけですが、やはり基本となる活用方法をいくつか押さえておいたほうが、スピーディーに10X 授業をデザインできるはずです。

          そこで本書では、Google Workspace for Education のアプリごとに活用方法を解説するのではなく、アプリ群に搭載されている機能そのものに着目しました。そして、授業に活用できる機能から導き出したのが、以下になります。

          アプリ群の機能そのものに着目した、10X授業10の型

          あくまでこの分類は、ICT ツール、すなわちGoogle Workspace for Educationアプリが授業のどの場面で使えそうか、想起しやすくするためのパターン化です。ぜひ柔軟に捉えていただければと思います。
          10の型は、二つに分類することができます。暖色系のアイコンである、授業の魅力(ワクワク)と成果(主体的・対話的で深い学び)を10Xするものが七つ、そして寒色系のアイコンである、準備や評価といった校務も含めて授業の効率化を10Xするものが三つです。
          授業や授業準備で特によく使われるアプリは、14になります。なお、アプリは単体で使用することもありますが、基本的には組み合わせてデザインするものだとお考えください。 アプリのそれぞれの特性、共通している機能は、「10X 授業10 の型」を意識して使っているうちに自然と習得できます。目的は「アプリを使うこと」ではなく、あくまで「単元のねらいを達成し、児童生徒の学びを深めること」にあります。

          それぞれの「型の特徴」と、使用するアプリの「機能」「恩恵」については、本書で分かりやすく整理!

          このアプリと「10X 授業10 の型」をどのように授業に取り入れるといいのか、そして実際の授業デザインをどう行うかの具体的な解説は本書の第3章、第4章で紹介をしています(小学校55事例・中学校20事例を紹介)。

          社会第5学年 単元名:米づくりのさかんな地域 社会第5学年 Gppgleで10X授業 生産性を高めるために、どのような工夫があるのか調べよう

          本書を活用して授業を10Xしよう!

          授業のデザインには「一つだけの正解」はありません。大事なことは、ICT ツールを活用することで「授業のめあて」「ねらい」を達成することです。どのアプリを使っても正解ですし、設定や操作はよりよいもの、より効率のよい手順へと使いながら覚え、工夫して改善していってください。
          児童生徒はもちろん、先生方自身も、ワクワクが10倍になる「10X」の授業デザインを、ご自身の手で作り出せるようになるために、ぜひ本書をご活用ください。
          「10X授業10の型」を意識するだけで、すぐに授業に取り入れることができるでしょう。これまでの方法にGoogleのアプリを効果的に追加して、ぜひあなたの授業を10Xしてください。

          1人1台端末時代に求められる「10X 授業」を板書シリーズの実践をもとに提案!

          商品の仕様

          • 読者対象: 小学校教員・中学校教員
          • 出版年月: 2021年8月12日
          • ページ数: 440

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