授業で語る—違いから迫る本質論

    授業で語る—違いから迫る本質論

      ISBN: 9784491047355

      土居 正博・松村 英治/著

      $14.00

      著者紹介

      土居正博
      1988年生まれ。創価大学大学院教職研究科教職専攻修了。全国国語授業研究会監事。国語教育探究の会会員。教育サークル「KYOSO's」代表。季刊誌「教師のチカラ」(日本標準)編集委員。教員サークル「深澤道場」所属。
      2015年「わたしの教育記録」(日本児童教育振興財団主催)にて「新採・新人賞」受賞。2016年「わたしの教育記録」にて「特別賞」受賞。2018年「読売教育賞国語教育部門優秀賞」(読売新聞主催)受賞。2020年「国語科学習デザイン学会優秀論文賞」(国語科学習デザイン学会)受賞。

      松村英治
      1988年生まれ。東京大学大学院教育学研究科にて、秋田喜代美先生に師事、修士(教育学)。研究主任、OJT推進担当を経て、特別活動主任とchrome book活用推進担当に就任。校内の授業改善と特別活動の充実に邁進中。国立教育政策研究所「評価規準、評価方法等の工夫改善に関する調査研究(R1小学校生活)」協力者。

      目次

      はじめに
      教育現場の悩み1〔デザイン〕これからの時代、授業はどうなる?
      教育現場の悩み2〔デザイン〕子どもに確かな力をつけながら、教師にとって持続可能な授業準備の仕方とは?
      教育現場の悩み3〔デザイン〕子ども主体の学習計画を立てるには?
      教育現場の悩み4〔デザイン〕年間を通した系統的な指導の実現のためには?
      教育現場の悩み5〔デザイン・アクション〕子どもが発言しやすい教室にするためには?
      教育現場の悩み6〔アクション〕板書で気をつけることは?
      教育現場の悩み7〔アクション〕きちんと伝わる指示の仕方は?
      教育現場の悩み8〔アクション〕子どもの発言の受け止め方はどうする?
      教育現場の悩み9〔アクション〕子ども同士の対話はどのように組み込んでいる?
      教育現場の悩み10〔アクション〕作業スピードに差があるクラスでのひと工夫は?
      教育現場の悩み11〔リフレクション〕個と全体との見取りのバランスをどう取る?
      教育現場の悩み12〔リフレクション〕1時間の授業に対するリフレクションとは?
      教育現場の悩み13 〔リフレクション〕単元ごとのリフレクションの仕方は?
      教育現場の悩み14〔リフレクション〕1年間を振り返るリフレクションとは?
      教育現場の悩み15〔リフレクション〕子どもの学習状況をどう評価する?
      教育現場の悩み16〔リフレクション・デザイン〕授業アイデアはどうやったら湧くの?
      特別対談 これからの授業の話をしよう。
      おわりに

        • 本日発送 Nov 30, 2023 09:00:00 +0900 以内に注文する

        商品説明

        唯一解のない世界で、「納得解」をつかむ
新年度前にゆっくりと考えたい、授業づくりで本当に大切にしたいこと

        「教育に絶対的な正解はない」とは、よく言われる言葉です。
        確かに目の前の子どもの実態や教師自身の個性、地域との関係性などによって、課題や有効な手立ては変わります。
        絶対的な正解がないのであれば、一体なにを拠りどころに日々子どもに向き合っていけばよいのでしょうか。
        第一線で活躍する土居正博先生と松村英治先生が初の共著をつくるに当たり、それぞれの「納得解」をぶつけ合って、授業づくりにおいて本当に大切にしたいこと=本質に迫りました。

        本質をおさえれば手法が広がり、発想が自由になる

        本書制作に当たり、全国の実践者のみなさまから授業のお悩みを募集しました。
        誰かの悩みは、きっとほかのみなさまも抱いている悩みだろうと考え、本を通して授業の悩みを共有し、解決の糸口をつかめればと考えたためです。
        ですので、本書『授業で語る』は実際にお寄せいただいたお悩みを16テーマに分類し、それにお二人が答えるという形で構成されています。

        「お悩みに答える」といっても、唯一解や絶対的な正解を導こうとはしていません
        あくまで、それぞれが見つけ出してきた「納得解」を提示するにとどまります。
        例えば、「子ども同士の対話をどう組み込む?」というテーマでは、

        土居先生:対話は「個の学習」を深めるための重要な手立てである。
        松村先生:対話は目的でもあり、手段でもある。

        と、一見異なる主張をしています。
        しかし、二人の回答を丁寧に辿っていくと、共通する価値観があることに気づくはずです。
        この共通する価値観こそが、授業づくりの「本質」ではないでしょうか。
        「絶対的な正解がない」中にも「本質」とされる教育観や価値観はあるはずです。
        「絶対的な正解」を追って、手法が縛られ、発想が固定化されてしまうよりも、「本質」をおさえることができれば、手法が広がり、発想も自由になります。
        手法が広がり、発想が自由になれば、教師の仕事のおもしろさややりがいに気づけ、日々の実践に試行錯誤する楽しみを見いだせるようになります。
        このことは、お二人の回答そのものが体現しています。

        授業を3つに切り分け、課題を明確化して考える

        互いの「納得解」をぶつけ合うに当たって、課題を明確化することを意識しました。
        「授業づくり」を大きく漠然と捉えているだけでは、なかなか課題を見つけることはできません。授業を要素ごとにきっちりと切り分けることはできませんが、あえて切り分けて考えることで、明確になる課題や改善のための手がかりがあるはずです。

        そこで、16のテーマを3つの切り口で整理し、課題を明確化することをねらいました。

        デザイン:子どもの学びの場を構成するためのあらゆる要素をどうデザインするか
        アクション:流動的かつ不規則な子どもの発言や動きをどう生かしていくのか
        リフレクション:子どもの学びの在り様を振り返り、どうデザインしていくのか

        また、3つの切り口の主語はいずれも「教師」としました。
        もちろん「教師主導の授業」を想定しているわけではなく、「授業の責任は教師にある」という信念のもと、子どもの主体的な学びをひきだすための教師の働きかけとはなにかを探るというスタンスに基づいています。
        3つの切り口を意識しながら、

        Q 子どもに確かな力をつけながら、教師にとって持続可能な授業準備の仕方とは?
        Q 子ども同士の対話はどのように組み込んでいる?
        Q 子どもの学習状況をどう評価する?

        など、課題をできるだけ明確にし、より具体的な「納得解」を提案し合いました。

        「納得解」をつかむ

        ここまで「納得解」という言葉を使ってきましたが、一体何を指すのでしょうか。
        一言で言うならば、「自分が納得できる、とりあえずの答え」でしょうか。
        「自分が納得できる、とりあえずの答え」というと、ハードルが低いように思えますが、本当に納得できる答えをもつのはなかなか難しいことです。
        自身が抱いている課題意識や違和感を、あらゆる視点で吟味し、解消しなければ「納得」は得られないからです。
        しかし、ひとたび「納得解」を得られれば、自信をもって子どもの前に立つことができます。
        さらに、「納得」を得るためにはどのように考えを組み立てていけばよいのかが分かるようになります。
        そういった意味で、本書は土居先生・松村先生の実践内容が分かるということに留まらず、お二人がいかにして「納得解」に辿り着いたのか、そしてその「納得解」の共通点と相違点を明らかにすることで、読者のみなさまがそれぞれの「納得解」をつかむきっかけを提供することも試みています。
        新年度前に、本書を手にご自身の「納得解」を探ってみませんか?

        商品の仕様

        • 読者対象: 小学校教員・中学校教員
        • 出版年月: 2022年3月22日
        • ページ数: 296

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