救え!!トイレの若手さん

    救え!!トイレの若手さん

      ISBN: 9784491052854

      前川 智美/著

      $15.00

      著者紹介

      前川 智美
      横浜創英中学・高等学校教諭。1988年佐賀県生まれ。長崎大学教育学部卒業。元東京都公立中学校主任教諭。東京教師道場で2年間道場生として学んだ後、リーダーとしてさらに2年間若手教員の育成に当たった。プログラミング指導教員養成塾修了。著書に『中学教師1年目の教科書―こんな私でもいい先生になれますか?』(明治図書出版)。

      目次

      プロローグ―いよいよ教壇に立つ日がやってきた

      ■PART 1■大いに張り切るも壁にぶつかる1年目の「若手さん」
      ・恐怖の学級担任 初任なのに担任なんて!
      ・驚異の仕事量、仕事が終わらない
      ・本当はもっと子どもと関わりたいのに
      ・授業がうまくいかない
      ・相談していいことなのかわからない わからないことがわからない
      ・初任研、行くのがツラい
      ・子どもから反抗される
      ・生活指導、どうすればいいの?
      ・保護者から私宛のお手紙が来た!
      ・どうやったら職員室の雰囲気に馴染めるんだろう
      ・先輩からの頼み事にNOといえない
      ・早く帰るのも、休むのもまた恐怖

      ■PART 2■ちょっと慣れてきたからこそ悩む2〜3年目の「若手さん」
      ・「2 年目だから」という呪縛
      ・とうとう後輩ができてしまった
      ・こんな私でも成長できるのかな
      ・どうしても周りの先生からの評価が気になってしまう
      ・ICT活用ってどうすればいいんだろう
      ・授業とか、本当に今のままでいいのかな
      ・研究授業ではカッコいいところを見せないとダメ?
      ・あれ? これってもしかして私の学級、崩壊してる?
      ・仕事の連携がうまくいかない
      ・先々に希望がもてない!

      ■PART 3■自立し始め、隣の芝が青く見える4〜5年目の「若手さん」
      ・先輩や同僚にイラっとしてしまう
      ・隣の教室の楽しそうな声が気になって仕方がない
      ・みんなをまとめる仕事を任されてしまった!
      ・仕事を誰かに振るって、どうやればいいの?
      ・本当にちゃんとできていたのか、心配になってしまう
      ・管理職が自分のことを認めてくれない
      ・後輩のほうが仕事ができる
      ・子どもたちから自分がどう思われているか不安だ
      ・おばあちゃんが危篤だって知らせがきた
      ・私はこの先、教師としてどうなりたいのだろう
      ・異動先の学校でもやっていけるのかな

      エピローグ

          商品説明

          本書の概要

          働き方改革、教員のなり手不足、教員の休職や退職など、学校現場ではむずかしい課題が山積しています。このような状況のなかでも特に重要視したいのが若手教員の育成です。どの教員にとっても多忙な今日、なかなか若手教員の育成にまで手が回らないかもしれません。しかし、上手に成長を促すことができれば、ミドルリーダー自身の職能成長につながります。

          本書においては、とてもネガティブなマインドをもった架空の若手さんに登場してもらい、その対応を通じて、どのようにすれば若手教員を支え、職能成長を促していけるか、その考え方と方法を紹介します。

          本書刊行の背景

          学校段階を問わず、先生方の仕事量は増すばかり。働き方改革が進められているとはいえ、依然として厳しい労働環境にあると言います。そのようななか、希望や期待に満ちて教職に就いたものの、心身の体調を崩して休職してしまったり、失意のうちに退職してしまったりする若手教員は決して少なくありません。

          教員不足が叫ばれる今日です。もし、若手教員を窮地から救い出せなければ、ゆくゆくは学校教育そのものが立ちゆかなくなるかもしれません。こうした状況を打開できる鍵を握るのがミドルリーダーの先生方です。

          ただ、そうはいっても、ミドルリーダーもまた数多くの業務を抱えています。そうした状況にありながら、若手教員が無理なく伸び伸びと職能成長していけるようサポートするにはどうすればよいのでしょうか。このような問題意識のもと、前川智美先生にご執筆いただいたのが本書です。

          本書からわかること

          「やらないこと」を決める!

          学校現場に限らないことですが、若手さんが困らないよう「やるべきこと」を明確にすることは大切です。しかし、指示さえすればいいというものではありません。それだけでは、仕事に対する「やらされ感」が強くなってしまいます。

          また、「ビルド&ビルド」で仕事が増えつづけるばかりでは、どの教員にとっても疲弊するばかりです。そこで、この悪い慣習をどこかで断ち切るためにも、「引き算」の視点で次のようにサポートすることが肝要です。

          • 若手教員に「やるべきこと」を指示する際、期日とともに、何をどこまで行えばやったことになるのかを伝える(ゴールイメージをもたせる)
          • 若手教員が「やるべきこと」だと感じていることを話してもらい、次の4つに振り分けて伝える(もしくは話し合いながら決める)。

          ・期限までに必ずやらなければならないこと。
          ・余力があるのであれば、やればよいこと。
          ・無理が生じるのであれば、やらなくていいこと。
          ・そもそもやらなくていいこと。

          こんなふうに仕事を振り分けるだけでも、仕事を進めやすくなります。

          若手教員の成長と自分自身の成長は相似形

          ミドルリーダーもまた数多くの業務をこなし、多忙な日々を行っています。その合間を縫って若手教員をサポートするのはたいへんなことだと思います。その一方で、若手教員の成長を支えることを通して自らが成長できるという側面が人材育成にはあります。

          これからの時代、教育現場で求められるのは、子どもの「横に立てる」伴走型の支援ができる教員です。これは若手教員に対しても同じです。そうした支援ができるようになれば、必ずやこれからの学校づくりや子どもたちへの支援に役立つスキルになります。

          周囲の先生方との雑談の目的は「仕事の話をしやすくすること」

          民間の社員教育では「ホウレンソウ」(報告・連絡・相談)より「ザッソウ」(雑談・相談)を大切にしている会社もあるそうです。教育現場では子どもの情報を正しく共有することが求められるため、「ホウレンザッソウ」(報告・連絡・雑談・相談)が欠かせませんが、その目的はいずれも「仕事をする上で、必要なことを適切なタイミングで話しやすい関係づくりをする」ことです。もし、先生方の雑談に入っていくことができずに悩んでいる若手教員がいれば、雑談の目的を伝え、無理に「仲良くしなきゃ」「上手におしゃべりしなきゃ」などと考える必要などないことを伝えるとよいでしょう。

          ベテラン教員の古い価値観に惑わされない

          「勤務時間外でも、子どものためなら働くしかない」という気持ちで過酷な労働環境に耐え、子ども最優先で頑張ってきたベテラン教員ほど、自分の価値観を若手教員に押しつけがちです。なかには、勤務時間を過ぎてもかまわず、保護者対応まで指示してくる管理職もいます。もちろん、子ども優先で動くことは大切ですが、若手教員がつぶれてしまったら元も子もありません。もし、そのような光景を見かけたら、次のようにサッとフォローに回ります。

          「先生~もう時代が変わっちゃったんですよ。今の時代だといろいろ問題にされちゃうんですって。この件、明日にしませんか? まったく、嫌な時代ですよね」

          問題の対象を「時代」にしてしまうことで、ベテランは「まあ仕方ないか」という気になり、角が立ちにくくなります。この伝え方は意外といろいろな場面で使えるので、ぜひ応用してみてください。

          商品の仕様

          • 読者対象: 小学校教員・中学校教員
          • 出版年月: 2023年9月12日
          • ページ数: 232

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