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商品説明
本特集では、知的障害のある児童生徒のための各教科に位置付く「国語」の指導に焦点を当て、知的障害教育における国語の指導の考え方や指導の実際について取り上げていきます。
国語科では、言葉による見方・考え方を働かせ、言語活動を通して、国語で理解し表現する資質・能力を育成することを目指しています。その際に、言葉は、児童生徒の学習活動を支える重要な役割を果たします。そして、すべての教科等における資質・能力の育成や学習の基盤となります。
一方で、知的機能の発達の遅れは、言葉の表出などの面から気付かれることが多く、同年齢の児童生徒と比較して、言葉の遅れが顕著に表れることが多いです。言葉の発達は思考の発達とも深く関連していくと考えられることから、言葉による見方・考え方をどのように働かせられるようにするのか、個々の児童生徒の実態に応じたきめ細かいアプローチが必要です。
同時に、知的障害のある児童生徒のための国語科では、自立と社会参加を見据えながら、小学部から高等部までの段階において次のことを大切にしていくことが、特別支援学校学習指導要領解説に示されています。
小学部段階では、児童の日常生活に身近な題材や児童が興味・関心を示す題材を用い、具体的な場面における言語活動を通して日常生活に必要な国語を確実に身に付いけていくこと。
中学部段階では、生徒の生活の広がりに応じて具体的な題材や、興味・関心、意欲を喚起する題材を用い、具体的な場面における言語活動を通して、日常生活に必要な国語を確実に身に付けていくこと。
高等部段階では、生徒の生活や学習の広がりに応じて具体的な題材や、興味・関心、意欲を喚起する題材を用い、具体的な場面における言語活動を通して社会生活に必要な国語を確実に身に付けていくこと。
これらのことに留意して、各学部段階に配慮した指導計画に基づく、指導を充実させていくことが求められています。
国語科で学んだことが、日常生活や学校生活の中で、どのように生かされているのかなどの側面では、教科別の指導と各教科等を合わせた指導を往還させていくことのできる指導も重要となると考えます。そのため、本特集の実践では、指導の形態における往還的な視点も盛り込むようにしています。