レビューを書くと100ポイントプレゼント
商品説明
特集
「各教科等を合わせた指導」の本質~合わせた指導だからこそできる授業づくり~
知的障害教育において、各教科や領域を合わせて授業を行うことができることが学校教育法施行規則第130条の2で定められています。特別支援学校学習指導要領解説では知的障害のある児童生徒の学習上の特性に触れて、「児童生徒の学校での生活を基盤として、学習や生活の流れに即して学んでいくことが効果的である」と述べられています。また、知的障害のある児童生徒の特性を踏まえた上での教育的対応について述べられた中では、「望ましい社会参加を目指し、日常生活や社会生活に生きて働く知識及び技能、習慣や学びに向かう力が身に付くよう指導する」とあり、日常生活や社会生活に生きて働かせることができる力にしていくことの大切さが挙げられています。「生活の課題に沿った多様な生活経験を通して、日々の生活の質が高まるよう指導するとともに、よりよく生活を工夫していこうとする意欲が育つよう指導する」ことから生活の課題に沿った多様な生活経験によって生活の質を高めることができること、「児童生徒が、自ら見通しをもって主体的に行動できるよう、日課や学習環境などを分かりやすくし、規則的でまとまりのある学校生活が送れるようにする」「生活に結びついた具体的な活動を学習活動の中心に据え、実際的な状況下で指導するとともに、できる限り児童生徒の成功経験を豊富にする」という中からは、まとまりのある学校生活であることや、生活に結びついた具体的な活動を実際的な状況下で指導することなどの大切さが挙げられています。
これらのことから、児童生徒の障害の特性を踏まえて各教科等の「見方・考え方」を生かし知識を深めたり、理解を進めたりするために、学んだ知識を応用し効果的に生活に生かしていく視点で、各教科等を合わせた指導を展開しようと考えます。しかし、従来見聞きする生活単元学習等の単元は、学校全体を挙げた大がかりな単元であったり、長期間、大人数で取り組むものであったりするので、実践に取り組みたい気持ちはあっても、担当者にとって敷居の高さが挙げられています。
本来、各教科等を合わせた指導を効果的に行うには、その考え方の最低限を押さえていれば、学級規模や単元期間にかかわらず効果的に実施できるものです。そこで、今回の特集では、基本的な考え方、単元の条件を押さえて、誰でも、どこでも始められる「各教科等を合わせた指導」の取組について考えていきます。そして、それらの実践では「各教科等を合わせた指導」では「何を押さえるべきなのか」「子どもにどんな力が身につくのか」を問い直し、「各教科等を合わせた指導」の本質を捉え、合わせた指導だからこそできる授業づくりを考える特集とします。