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新しい算数研究2025年12月号

ISBN: 4910015471251

新算数教育研究会/編

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商品説明

特集:学習指導要領実施状況調査,全国学力・学習状況調査からみえる授業づくりの方向性

いよいよ,次期学習指導要領に向けた動きが加速してまいりました.中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会算数・数学ワーキンググループの第1回が10月17日に開催され,算数・数学科の議論が本格的にスタートしました.配布資料は文部科学省のホームページに公開されています.また,所定の登録を済ませることで,会議の傍聴を行うこともできます.
 12月号では,現状と課題を捉え,目指すべき授業づくりの方向性について検討することを目指して,「学習指導要領実施状況調査,全国学力・学習状況調査からみえる授業づくりの方向性」というテーマを立て,大きく3つの視点から検討を行いました.視点1では,数学的な見方・考え方の長期的な成長を念頭に,低学年からどのような学びを大切にしていくべきかに焦点を当てました.児童にとっての学びのつながりを念頭に,見方・考え方の視点から「本気で」教材研究を行うこと,そして,教師がそうした教材研究を行うことができているからこそ,児童に対する価値づけができることなどが議論されました.視点2では,日常生活や社会の事象からの数学化を授業の中でどのように取り扱っていくかに焦点を当てました.「左側のグルグル」の授業づくりにおいては, 藤原大樹先生の言葉を借りれば,「いわゆる『身のまわりの問題』を超えて」が一つの重要なテーマと言えるでしょう.視点3では,統合的・発展的に考察する力の育成に焦点を当てました.特に,学年を跨いだ統合という重要な論点を取り上げました.長い時間をかけて獲得してきた知識が個々バラバラになってしまうのではなく,互いの関係を意識しつつ目的に応じて使い分けることができる状態,すなわち「使える」知識を目指した展開が提案されました.
 孔子の弟子である荀子は,「着眼大局着手小局」という言葉を残したとされています.眼のつけどころは大局に置きつつ,実践は常に小さなことの積み重ねによってなされていく他ないといった考えとして解釈できます.大局を理解しつつも,いざ小局に着手してみると,さまざまな課題も浮かび上がってきます.本号では,そうした課題の部分もきちんとお伝えすることを大切にしました.ぜひ,ご意見やご感想等をお寄せいただき,さらなるご実践を共有いただけることを願っております.