文学の教材研究コーチング 長崎伸仁 × 桂 聖

    文学の教材研究コーチング 長崎伸仁 × 桂 聖

      ISBN: 9784491031811

      長崎 伸仁・桂 聖/著

      $14.00

      著者紹介

      長崎伸仁
      創価大学大学院教職研究科教授、同研究科長。
      兵庫教育大学大学院修士課程修了。大阪府公立小学校教諭、大阪府教育委員会指導主事兼社会教育主事、大阪府公立小学校教頭、山口大学教育学部助教授、同教授、同附属光小学校長、創価大学教育学部教授を歴任して現職。国語教育探究の会代表、全国大学国語教育学会理事。
      [2016年1月現在]

      桂聖
      筑波大学附属小学校教諭。筑波大学非常勤講師兼任。
      山口大学教育学部卒業、放送大学大学院文化科学研究科修了。山口県公立小学校教諭、山口大学教育学部附属山口小学校教諭、広島大学附属小学校教諭、東京学芸大学附属小金井小学校教諭を経て現職。日本授業UD学会理事長、全国国語授業研究会理事、国語教育探究の会会員、全国大学国語教育学会会員、日本LD学会会員、教師の知恵.net事務局、光村図書国語教科書編集委員などを務める。
      [2016年1月現在]

      目次


      第1章 文学教材をどう読むか



       文学教材での教材研究のポイント
       「スイミー」(2年)を例に
       登場人物――「だれ」の心情を読むのか
       心情を考える「根拠」は、どこにあるのか



      第2章 本格的な教材研究のレッスン
          ――「海の命」(6年)をどう扱うか――


       「海の命」(M社版)と「海のいのち」(T社版)
       「語り手」の存在
       物語の「主題」
       「海の命(いのち)」の原作「一人の海」について
       場面の区切り方
       発問の在り方
       授業構成の在り方
       理想的な板書の在り方
       指導目標の立て方

       
      第3章 学年別 文学の教材研究

       実は、主役は「きこり」だった? 1年 「たぬきの糸車」
       「しあわせ」のキューピットは「かたつむりくん」!? 2年 「お手紙」
       「じさま」の病気は「仮病」…!? 3年 「モチモチの木」
       物語をドラマチックにしたのは「加助」!? 4年 「ごんぎつね」
       「鳥小屋」と「おり」の違いも学習のポイントに…!? 5年 「大造じいさんとガン」
       仕掛けは「手紙」!「わたしの思い」を育ての親への返信、ヒロ子への手紙に込めて! 6年 「ヒロシマのうた」

      第4章 文学の教材研究に求められるものとは  対談 長崎伸仁 × 桂 聖
       
       教材研究のための発想源とは
       教材解釈の観点は多様である
       中心人物の心情は、周囲の人物とのかかわりから考える
       登場人物の気持ちを直接尋ねてはいけない
       「脇役」が物語を動かしている
       作品を通して「読み方」を教える
       一次~三次のつながりを大事に
       発問には仕掛けを盛り込んで楽しく

      対談を終えて

      あとがき

        • 本日発送 Dec 06, 2023 09:00:00 +0900 以内に注文する

        商品説明

        「青年教師」との対話である「教材研究コーチング」を通して、一つ上の教材研究の力を身に付けるための道筋をわかりやすく解説。「海の命」「モチモチの木」「お手紙」など、知っていたはずの主要教材の読み方ががらっと変わる! 子どもが考えたくなる・話したくなる文学授業へとご招待します。

        ○登場人物の心情をストレートに発問してはいけない!

        ○「脇役」に注目することで、読みや発問が面白くなる!

        ○「大きな発問」と「小さな発問」を使い分けよう!

        ○実は「海の命」には原作があった!

        ○中心人物の心情には周囲の人物から迫ろう!

        ○主題を教えるのではなく、主題の「読み方」を教えよう!

        ………

        わたしは、算数の授業を子どもたちと創っていきたいと思い、日々悪戦苦闘しています。子どもたちが笑顔になるために、算数の授業をどう創っていけばよいのか、ずっと困ってきました。今も困っています。  ある日の算数の授業のことです。女の子が伝えたいことを言った後、2種類の声が聞こえてきました。 「ああ、そういうことか」 「意味わかんない」 という2種類です。わたしは子どもたちの声を聞いて、笑顔で次のように言いました。 「今2つの声が聞こえたよ。『ああ、そういうことか』『意味 わかんない』 の2つ。意味わかんないっていう人?」 下の写真をご覧ください。1年生の子どもたちは実に素直ですね。ほとんどの子どもたちが手を挙げました。「わからない」と表現することは悪いことではありません。我々教師は、わからないことをそのままにしてしまう子どもを育ててはいけません。子どもたちの表情を見て、立ちどまりながら少しずつ進んでいくとよいのです。  女の子は言いたかったことを言ったのですが、ほとんどの子どもたちが「わからない」と手を挙げました。 さて、この後、教師は何と言えばよいのでしょうか。迷ってしまいませんか。ひょっとしたら、何も迷わずに子どもの代わりに教師が説明してしまうこともあるのではないでしょうか。 わたしはこのとき、 「もう一回がんばってみる? みんなに『ここまではわかる?』って聞きながら、言うといいと思うよ」 と言いました。この女の子にがんばってほしかったからです。自分の声で、自分の力で、教室にいる仲間たちに自分の考えを伝えてほしかったからです。

        商品の仕様

        • 読者対象: 小学校教員
        • 出版年月: 2016年1月29日
        • ページ数: 200

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