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たすく   自閉スペクトラム症の子と家族の物語

ISBN: 9784491058429

郡司竜平/著

セール価格 1,760(税込)
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タイプ: 書籍

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Customer Reviews

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匿名
温度を感じる本です。

 うまくいかない日だってある。
そして、何年も解決しなかったことが、一気に解決する日だってある。それは本当に日々の積み重ねのなかで、何がきっかけになっているのかはわからない。
 育児の中でもキラキラ育児だけではなく「暗黒期があった」とお母さんがおっしゃっていたように、育児とは山あり谷ありなんだということを改めて気づかされる本でした。
 自閉症のお子さんをお持ちの保護者の方にも読んでほしいですが、今育児をしている方にも是非読んでほしいです。

匿名
【自閉スペクトラム症児への対応を考慮した参考書】

出版元にダイレクト発注でしたが、ようやくの配達で即!拝読。
天の邪鬼の私が最初に開いたのが、巻末の引用・参考文献一覧。それがあるのを確認しただけで、まずは合格。(^0^)
続いて開いたのが「終章 家族からのメッセージ」。なぜなら、郡司さんが主人公「たすく」君を担任(新卒担任だったそうです)していた小1〜3年間の後、現在30歳を迎えている主人公への関わりとしては、ごくごく初期の3年間だけ!という実践期間だけでは、本著を著すのがほぼ無理であり、バックグラウンドとなるご家族との交流や取材?が本書を支える重要な要素であると考えていたからです。そして、帯。「明るい未来は必ず来る」という力強いメッセージとそれを保証する内容とががっちり結びつけられている構成が帯メッセージの信頼性を高めていると感じました。
とかくこの手の書物はドキュメンタリーの感傷性を訴えるものになりがちだったり、モデルケースを紹介する実践書だったりするものですが、センチメンタルに陥ることなく、しっかりと教育書としての立ち位置を自覚して書かれているなと著者の分析力と筆致に感心しました。
自閉症にありがちな行動様式や背景となる精神学理論や脳科学知見を基底とする応用行動分析としても参考になる高著だと感じました。

匿名
まるでドキュメンタリー映画

たすくさんの30年間の物語が、著者(教員)やご家族(父、母、双子の妹)の複数の視点から綴られています。著者の特別支援教育の視点、家族の視点、父親の医師としての視点から、それぞれのドラマを知ることができる貴重な本だと思います。まるでドキュメンタリー映画を見たような感覚になりました。
特に印象的なのは、この著者がたすくさんの担任の先生だったということです。著者がたすくさんの卒業後も、かかわり続けて一緒に考え続けられていることに敬意を表したいと思います。

匿名
記録というより「物語」と呼びたくなる1冊でした

副題にも「自閉スペクトラム症の子と家族の物語」とありますが、確かにこれは記録と呼ぶより物語と呼びたい、そんな1冊でした。療育法でも教育法でもない、成功譚とも違う、でも幸せの物語という印象です。
知的障害を伴う自閉症の方が小さい時から大人になるまでを、家族以外の視点から淡々と追ったものは、これまでありそうでなかったように思います。淡々としているけれどそこに優しさもあり、支援者として伴走するとはこういうことなのだなと感じました。
こういうリアルな、「どこにでもおられる知的障害を伴う自閉症の方」の記録はあまりないと思います。自閉症の小さい子を育てる保護者が将来のイメージが持ちにくいのは、こういう物語が身近にないからかも、と思ったりもしています。
その方の生活の中に喜びや葛藤があって、その方なりの成長と幸せがあり、その家庭の幸せの形があるのだなと今まさに子育ての渦中にある保護者も感じることができたら、未来に光が差すのではと思いました。

匿名
一本のドラマを観た気分

当事者と家族とそこに関わる人(教師)の心が丁寧に書き綴られている一冊。特別支援とか教育とか療育とか福祉とか、そういった枠を超え、その人の人生を見据えた様々な方の思いとかかわりを知ることができます。
あえて枠で捉えたことを言えば、特別支援や福祉に関わる人であれば、絶対に読んだ方がいい、読むべきの一冊です。
そして著者の視点の柔らかさというか、優しさというか、焦らない視点が印象的でした。

商品説明

たすく
双子の妹
奮闘する母
医師である父
4人家族が駆け抜けた30年後の世界

明るい未来は必ず来る

本書の概要

本書は、自閉症の子どもを育てる家族の30年を追った実録ストーリーです。幼少期から成長を見守り、やがて双子の妹が結婚するまで、4人家族の葛藤と希望に満ちた日々を描きます。療育方法に悩むご家族にとっては、リアルな体験から得られる貴重なヒントがたくさんあります。
また、教員目線で言えば、自閉スペクトラム症の子を受け持つのは、学齢期のみです。ですが、「その後」の人生を知ることで、今行うべき指導や支援の本質が見えてきます。

本書からわかること

・「明るい未来へ」~自閉症の子どもを育てる親御さんへ

子育ての真っ最中、特に障害のあるお子さんを育てる過程では、将来への不安や見通しの立たない日々に苦しまれることがあります。
今を必死に生きる中で、「この先どうなるのだろう」という問いに、なかなか答えを見つけられない方も多いのではないでしょうか。
本書では、30年にも及ぶ家族の物語を通して、自閉症のあるお子さんと家族の歩みをお伝えします。
人生最大の暗黒期を乗り越え、「愛される自閉症者」という親の願いが叶うまでの軌跡は、今まさに奮闘されている親御さんたちに、具体的な未来の姿を示すものとなると信じています。
将来の可能性を知ることは、今日の苦しみや不安を和らげ、確かな希望につながります。この家族のストーリーが、同じ境遇にある方々に明るい未来への展望をお届けし、日々の子育てに新たな意味と勇気を与えることができることを願っています。

・教員の視点から追う「あの子」の未来の姿

学童期から伴走し続けた一人の教師として、著者は彼の幼少期から双子の妹が結婚するまでの長い旅路を見守ってきました。
教師や支援者は、子どもたちの人生のほんの一瞬にしか関わることができません。短い関わりの中で将来を朧げに思い描きながら指導や支援を行いますが、その行き先を実際に10年後、15年後まで見届けることはほとんどありません。
しかし、この本では異例の長期にわたる関わりを通して見えてきた具体的な姿をお伝えします。10年後、15年後の姿を知ることで、今目の前にいる子どもたちへの指導や支援の本質が見えてきます。
今、著者の見える景色は変わりました。「自閉症」のたすくから、一人の人間として「たすく」が見えてきます。

こんな方におすすめ

・今まさに育児に奮闘する親御さん
・特別支援学校で働く先生