月刊 特別支援教育研究2026年5月号
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商品説明
特集
知的障害教育における「深い学び」とは
令和7年9月の中央教育審議会教育課程企画特別部会から示された「論点整理」では、次期学習指導要領に向けて、今後の検討の基盤となる基本的な考え方として「『主体的・対話的で深い学び』の実装」が示されました。同時に、多様な教育的ニーズに対応するための教育課程の在り方についても重点的に審議されています。「主体的・対話的で深い学び」の視点からの授業実践は、現行学習指導要領の告示とともに、学校現場での実践が蓄積されてきましたが、この間、コロナ禍の対応もあり、学校現場において学習指導要領の趣旨を踏まえた実践について、十分な蓄積が難しい状況がありました。特別支援教育においても、「深い学び」をいかに具現化していくかが喫緊の課題となっています。
本特集のねらいは、知的障害のある児童生徒にとっての「深い学び」とは何かを、具体的な授業場面を想定しながら解き明かすことにあります。その際に鍵となるのが、児童生徒自身で問いを見いだし、解決に向けた学習である「探究的な学び」です。探究的な学びは、より質の高い「深い学び」に誘うものとなります。
様々な学習場面や全ての教育活動において、児童生徒の興味・関心から出発する学習過程は、「深い学び」の出発点となります。
本特集では、知的障害のある児童生徒の「深い学び」について、以下の三つの側面から捉えました。
第一に、「手続き的な知識がつながる『深い学び』」です。衣服の着脱のためのボタンを外すための操作が、いつの間にかできるようになったなどの、意識しなくても進む潜在的な学習で行われる学びです。
第二に、「知識が多様な場面とつながる『深い学び』」です。授業で学んだ読み書きや数など、学校生活や家庭、地域社会、そして将来の職業生活といった具体的な場面で活用できる知識となる学びです。
第三に、「知識が目的や価値、手応えにつながる『深い学び』」です。児童生徒が「これ、前にやったことがあるぞ」「こうすれば、もっとうまくいくかも」と、自ら予測や仮説を立てることのできる学びです。
上記の三つの側面に関連した実践に基づき、次期学習指導要領の改訂の方向性を見据えた特集としました。本特集を通じて、子供たちの「深い学び」について広く共有し、各学校の中で豊かな実践が育まれていくことを願っています。


