人的環境のユニバーサルデザイン 学級・職員室編
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商品説明
多様な子どもたちと先生が、安心できる環境をつくろう!
本書の概要
教育のUD化を目指す上で重大な要素である「人的環境」として「安心感のある学級をはぐくむためには、教師一人ひとりが大切にされる学校、心理的安全性のある職員室そして学級」をテーマに、どのような課題があるのか、具体的にどうしていけばよいのかその方策について考えていきます。
本書からわかること
学級・学校の人的環境のユニバーサルデザインを考える
今、まさに学校現場では、多様な背景を持つ児童・生徒一人一人がその可能性を最大限に伸ばせるように教育環境をデザインし直さなければならない、という喫緊の課題に直面しています。
この課題を少しでも解消していくために、必要なのが「教育のユニバーサルデザイン」です。これは、「授業のユニバーサルデザイン」「教室環境のユニバーサルデザイン」そして「人的環境のユニバーサルデザイン」の3つの要素で構成されると考えています。本書は、この中でも特に「人的環境のユニバーサルデザイン」に焦点を当て、それが、児童・生徒の学びの場であるクラスと、教職員が働く職員室の両面においていかに実現されるべきかを述べています。
心理的安全性のある学級・学校をつくるために
「人的環境のユニバーサルデザイン」とは、子どもたちが安心して関わり合い、共に学び、成長できるような関係性を意図的につくり出すことです。「わからない」「できない」に正直になれる、失敗から学び合える、問題解決のすっきり感を共有できる、そのようなクラスの風土を醸成していくことです。教育のユニバーサルデザインは教室環境の物理的なバリアを取り除くだけでなく、心理的なバリアをも取り除き、誰もが自分らしく存在し、尊重される環境を構築する取り組みです。
この人的環境のユニバーサルデザインの核心にあるのが「心理的安全性」であると考えています。「心理的安全性」の高いクラスとは、グループや集団の中で、自分の意見や質問、あるいは間違いを表明しても、責められたり、孤立したりすることなく、安心して発言できる学びの場です。
学校においては、児童・生徒が「わからないこと、できないこと」を正直に伝えられること、と同時に、教師も「困っていること、助けが必要なこと」を同僚に打ち明けられること、そして誰もが間違いや失敗から共に学び合えることが、心理的安全性のある状態であると言えるでしょう。このような心理的安全性が確保された人的環境こそが、多様性を尊重し、すべての人々が包摂される「インクルーシブな学校」を実現するための不可欠な基盤となります。
そこで本書では、児童・生徒が学ぶ「クラス」と、教職員が働く「職員室」それぞれの側面から、人的環境のユニバーサルデザインの具体的な在り方を考えていきます。
様々な視点から学級・学校の環境づくりを紹介
本書では、下記の構成から、学級と職員室の人的環境のユニバーサルデザインについて、それぞれの専門の先生方にご執筆いただきました。
総論「クラスの人的環境のユニバーサルデザインと職員室のユニバーサルデザイン」 阿部利彦
第1章「子どもたちを取り巻く教育環境を「社会モデル」で捉え直す」 川上康則
第2章「ますますしんどくなる学校現場を乗り切るには」 松久眞実
第3章「人的環境のユニバーサルデザインが照らす職員室の未来」 赤坂真二
第4章「多様な教育的ニーズのある子どもたちとこれからの教室づくりを考える」 菊池哲平
第5章「子どもも大人も学校を選ぶためにできること」 上條大志
第6章「子どもを包む教師という環境」 片岡寛仁
第7章「なんだか安心♡な教室の創造」 小野絵美
皆様の学校・学級の環境づくりに少しでもお役に立てれば幸いです。
こんな先生におすすめ
UDに関心のある先生
多様な子どもたちとの授業づくり・学級づくりに関心のある先生