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商品説明
特集
子どもたちの「伝えたい」気持ち、「伝わる」表現力を高める
学習指導要領では、子どもたちの「生きる力」を育むことを目指すに当たって、⑴知識及び技能が習得されるようにすること、⑵思考力、判断力、表現力等を育成すること、⑶学びに向かう力、人間性等を涵養すること、を障害の状態や特性及び心身の発達の段階等を踏まえつつ、偏りなく実現できるようにする三つの柱として挙げています。子どもたちの表現力を高めるための取組として、学校教育では、音楽や図画工作・美術、体育・保健体育などの教科学習だけでなく、学習発表会や
部活動など日頃の学習について発表する機会が多く設定されています。これらの表現を伴う活動は、子どもたちの自己を表現する力を高め、日々の学校生活の充実につながっています。また、特に特別支援教育において表現は障害のある人たちにとって言葉だけに限らない「心からの自己主張」と捉えることもできるため、言語以外を用いた様々な実践が行われています。これらの活動で「伝えたい」という思いをもち、誰かに実際に「伝わる」ことで相手に喜んでもらえた経験は、子ども
たちの自信につながり、子どもたちのアイデンティティにも影響する重要なものとなっていくと考えられます。
このような機会で子どもたちが楽しみながら表現し、その力を高めていくためには、子どもたち自身が好きなこと、夢中になっていることは何かを丁寧に見取り、それをもとに題材を選び意欲をもてるようにすることや、子どもたち一人一人が心から伝えたいと思える相手を設定した上で活動の流れを計画すること、その子に合った表現の方法を見付け、子どもが内面にもつものがより多く表に現れるようにするなどの「個別最適な学び」に向けての支援が必要になります。また、学んだこと、学習を通じてできるようになったことを目標に向かい協力して発表する、子ども同士で発表を見合うことで交流を図る等の「協働的な学び」を深めるための支援も大切な視点です。このような様々な取組を通して得られる経験は子どもたちのウェルビーイングの向上につながり、更に新しい表現を生み出す原動力につながっていくものとなります。
そこで本特集では、表現を伴う実践を紹介し、どのようにして子どもたちの「伝えたい」気持ちを高め、「伝わる」表現力を付けているのか、またその実践が子どもたちの学校生活や将来にどう関わっているのかを考えます。