教育における「足りなさ」の重要性

2人の教育観が出ていて、自分と比べながら読み進めていきました。

書籍の中で紹介していただいていた、「足りなさ」についての授業を、私も実践してみようと思いました。

生徒を勇気づけたい。その想いさえあれば、
誰でも教師になれます。
あなたの「足りなさ」経験こそ、目の前の生徒の勇気づけに繋がる可能性を秘めています。
それを教えてくれる一冊でした。

読書中、自分の経験と照らしながら思い出したのが、
5歳の頃、プールで溺れた体験です。
母から聞いた話では当時、私はお風呂さえ恐れていたようです。
けれども、小学校の先生（堀知泰先生）のおかげで、面白さを知り、
兄の影響でスイミングスクールに通い、挑戦を重ね、
中学生からは水泳部に所属しました。

苦手だったからこそ、苦しさやその乗り越え方など見える世界があります。

あなたにも何か苦手を克服した経験、また、その時に助けてくれた人がいませんか？
そんなあなただからこそ、今度は助ける側に立つことができます。
その「足りなさ」経験こそ、あなたの自信につながる「強み」となって、
教師としての「プロの生命線」になっていくとこの本から気づきを得ました。

ぜひ、気になった方は書籍を手に取ってみてください。

このレビューを書きながら、
恩師を思い出し、会いたくなりました。
大切なことを想い出す機会を与えてくださった
渡辺先生と乙武さんと北山さんに感謝しております。
ありがとうございます。

①自己肯定感
　ドゥーイング→行為
　ハビング　　→実績、結果
　ビーイング　→存在
　➡️条件ではなく、存在を認める。
　存在を認める言葉かけをどれだけ出来るか。そのための言葉をどれだけ持っているか。

②足りなさ
　前に進む、助け合う、愛に触れるタイミングがデザインできる。だからこそ、いかにしてデザインするか。

③こだわり抜く、頼り抜く
　やり切る経験が抜けるきっかけになる。

本書は昨年開催されたVoicyFes2024のベスト対談となったものを書籍化したもので、リアルタイム視聴した者としてはどのような形になっているのかがとても関心があった。対談本なので、はじめ〜おわりを両者が分担執筆するのは当然ながら、そこだけでも問題提起性が高く、クリームサンドのクッキーの味わいだけでもいいものになっていた。あとは中味のクリームだが、これまた旨し！単純にABAB・・・と語りの文字起こしとなっていれば期待外れとなっていたところが、これがなんと章立てごとに話者の主張・分析・講評がコンパクトにまとまっており、対談本としては異例のスタイルとなっている点が秀逸。テイストとしては、対談の文字起こしをAIが対談の文節単位で編集し、編集子が校閲しているのではないだろうかと想像される。AI以前だと人力で行い、それなりに編集作業に結構手間取るところながら、すっきりと読みやすく編集されているのである。対談本としては新たなスタイルを提案するものとなるのではないだろうか。（と、これはあくまでも私の想像です。人力でやっていたとすると、それはそれで賞賛に値する仕事である）
教育とは、学習者の児童生徒の不備不足不十分を補い、教授者の教師にとっては準備実施反省の過程を通して成長を促す活動となるもので、「足りなさ」に立脚する知的活動そのものと言える。本書では、そのことを飛び越えて、さらに本質的な教育の核心に迫ろうとする共同作業となるもので、対談音声とは別物として恵存されるべき高著となろう。