役割演技 ―考え、議論する道徳を彩る―
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商品説明
役割演技に関する理論と実践の決定版!
本書の概要
現行学習指導要領が施行されて以降、役割演技は、これまでに増して、多くの道徳科の授業で活用されるようになりました。役割演技の活用は、表現活動の工夫として例示されています。道徳科における表現活動は、多岐にわたり、指導の工夫も多様ですが、役割演技の活用は、その特質を理解した上で工夫する必要があります。本書では、役割演技の基本的な考え方と、役割演技を活用した具体的な授業例を掲載しています。授業例は、明確な指導観を主題設定の理由に示し、役割演技活用の意図を明示して実際の授業の概要を紹介しています。
本書からわかること
役割演技の理論的な考えを知る
役割演技とは、道徳授業において、教材中の特定場面や状況における登場人物を演じることで、子どもがその人物が対人的に、あるいは対集団的にどのように関わっているのかを自らの経験などを基に認識し、問題解決に向かって考える活動を行うことです。まずは、役割演技がどのような特質があるのか、実際に授業をする際の基本的な条件を何なのかを学びましょう。その上で、授業者は以下の点に留意をする必要があるのです。
■役割演技で授業者が意識すること
①役割演技や話合いがねらいとする道徳的価値から逸脱しないように配慮する
②演技や話合いによって、特定の子どもが誤解を受けないように配慮する
③演技者と観衆の子どもとのパイプ役として助言や励ましなど円滑な進行を行う
④演技する子どもと観衆の子どもの双方を十分に観察するように配慮する
役割演技の具体的な進め方
役割演技の具体的な進め方は、概ね次の通りです。「①ウォーミングアップ」→「②条件設定」→「③役割や条件に即した即興的演技」→「④演技の中断と話合い」→「⑤役割交代」→「⑥演技の終了と話合い」。このような役割演技の学習過程を理解するとともに、以下のように多様な手法があることを留意し、授業者の意図により適切に役割演技を活用するようにします。
■役割演技の多様な手法
①場面を設定し、役割を与えて演じさせる手法
②独演によって自分の感じ方や考え方を語らせる手法
③葛藤場面が生じる二つの自我を推定して演じさせる手法
小学校1年生~6年生・合計12の実践を掲載
役割演技について、ともすると身体表現を好む低学年に適した指導方法とする意見がありますが、自己と向き合う即興的な演技を重視する役割演技は、それぞれの学年の発達的特質を考慮することで、いずれの学年にも有効な指導方法と言えます。本書で例示する役割演技の事例は、こうした発達の段階を考慮していますので、授業実践の参考としてください。
こんな先生におすすめ
・道徳の指導法について学びたい先生
・役割演技の実践を知りたい先生
・小学校教諭(道徳)、道徳教育推進教師、管理職