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人的環境のユニバーサルデザイン - 東洋館出版社
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人的環境のユニバーサルデザイン

タイプ: 書籍
ISBN: 9784491039466

阿部 利彦・赤坂 真二著・川上 康則・松久 眞実/著

セール価格 1,980(税込)
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商品説明
人的環境のユニバーサルデザイン 阿部利彦 赤坂真二 
川上康則 松久眞実 子どもたちが安心できる学級づくり UNIVERSAL DESIGN

クラスに、こんな子どもたちはいませんか?

「『気になる子』を気にしすぎる子ども」
「友だちを傷つける子ども」
「愛着に課題がある子ども」
「険悪な関係の子ども」
「何らかの配慮が必要な子ども」・・・

どのクラスにも、このような子どもたちはいることでしょう。

しかし、このような子どもたちをケアせずにいると次第にクラスは荒れ、いじめが起きやすくなり、学級崩壊へとつながる可能性があります。
そのような子どもたちを含めた、クラス全員が安心して学べる場をつくる。
これが「人的環境のユニバーサルデザイン」 です。

本書では、子どもたちの心理やおかれた環境から行動の原因をさぐり、さまざまな事例を踏まえ、明日から使える具体的な手立てを解説します。

具体例で学ぶ「人的環境のユニバーサルデザイン」

「人的環境のユニバーサルデザイン」のポイント

人的環境のユニバーサルデザインのポイントは「不適切な行動には注目しないこと」と「適切な行動に注目すること」です。遅刻や私語、立ち歩きには注目せず、時間を守る子、学習に取り組む子に感謝と喜びを伝えます。
どんな問題行動をとる子どもでも、四六時中そのような行動をするわけではありません。どの子にも長所と短所がありますから、かならず適切な行動をとっている時があるはずです。問題行動をとる子どもへの指導では、その短所ばかりに目がいきがちですが、彼らの長所に注目した指導が必要となるのです。

それでは、実際の事例を通して考えてみましょう。

お絵描きをやめないA子さん

担任をもった1年生のクラスに、A子さんという女の子がいました。
彼女は保育所から「特に気になる子」として申し送りを受けた子です。普段は歌が好きで明るく面倒見がいいのですが、虫の居所がよくないと、立ち歩いたり物を投げたりして暴れることがあります。

あるとき、A子さんが朝の会からずっとお絵描きをしていることがありました。しばらく様子を見てもやめる様子はありません。担任が「算数をはじめますよ」と声をかけても、A子さんはやめることはありませんでした。
そこで担任は「お絵描きをやめましょう!」と少し強い口調で言いました。
すると、A子さんはお絵描きをやめたものの、教室から飛び出していってしまいました…

授業中にお絵描きをやめない生徒を注意する教師

「人的環境のユニバーサルデザイン」の視点からの診断

このクラスは、入学直後から登校をしぶる子がいたり、A子さんの他にも授業中に立ち歩く子がいたり、不安定なスタートを迎えました。担任は「最初が肝心」とばかりに子どもたちを注意して叱っていましたが、そのような不安定なクラスの状況や、担任の指導に不安を抱いた子がいたようです。
当時、A子さんは家庭の状況も不安定で、学校ではほっとして過ごしたかったのかもしれません。家で叱られ、学校でも叱られれば飛び出したくもなるでしょう。

学級づくりの手立て

まず、A子さんを叱ることをやめます。叱らないということでは、他の子への指導も同様です。A子さんがお絵描きをしていたら、2、3度声をかけてみて、それでもやめない場合はそっとしておきましょう。声かけを聞き入れた場合は、「わかってくれてありがとう」と感謝を伝えたり、笑顔でうなずいたりします。
授業中の立ち歩きや、おしゃべりをする子たちには、授業後に「先生は、今の時間とっても授業がやりにくくて困ったんだけど、いい方法ないかな? みんなも勉強ができなくなると困るでしょ?」と改善策を考えさせるようにします。そして行動が改善されれば、「先生、とっても授業しやすかったよ、ありがとう」と感謝を伝えます。

執筆陣は日本を代表するエキスパート

執筆陣には、ユニバーサルデザイン・学級経営・特別支援教育のエキスパートが集結。よりよい学級づくりのため、各分野の知見を1冊に凝縮しました。

  • 阿部利彦 (星槎大学大学院教育実践研究科教授)
  • 赤坂真二 (上越教育大学教職大学院教授)
  • 川上康則 (東京都立矢口特別支援学校主任教諭)
  • 松久眞実 (桃山学院教育大学教育学部教授)

すぐに使える具体的な手立てで、クラス全員が安心して学べる場をつくる!